「世界的には大谷翔平選手よりも有名」と豪語 唯一の現役日本人ドライバー「角田裕毅」が語った“F1人気”底上げまでの道のり

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2万円のポロシャツが飛ぶように

「有給を取りづらいから、年度初めは勘弁してよ」

 と嘆くのは、毎年、鈴鹿サーキットを訪れるというモーターファン。例年、秋に開催されていたF1日本GPは、昨年から4月第1週に開催するようになった。

「表向きは“豪州GP、中国GPと日程を合わせ、移動距離を減らすことでCO2を削減する”なんて言っていますが、単にF1ご一行様が日本の桜を満喫したいだけ、といううわさですよ」

 そんな鈴鹿に3日間で約27万人、日曜だけでも約12万人もの観客が詰めかけた。2009年の再開以来、毎年のように最多来場者数を更新し続けているという。

「売店には1時間待ちの行列。1万円のキャップや2万円のポロシャツが飛ぶように売れ、土曜の午前中にはほとんどのグッズが完売していました」(同)

「ヨーロッパで大谷選手は知られていない」

 そんな熱狂に一役買ったのが、唯一の現役日本人ドライバーである角田裕毅(24)。日本GP直前、強豪レッドブル・レーシングへの移籍を決めた。

 スポーツライターが語る。

「レッドブルのマシンは、第1ドライバーで4年連続年間王者のマックス・フェルスタッペン(27)用に作られていて、他のドライバーが乗りこなすのは困難。今回も鈴鹿直前に第2ドライバーがクビになり、弟分のチームで好調だった角田が抜てきされたのです」

 昨夏、専門メディア「motorsport・com」のインタビューで角田は、日本のF1人気のさらなる底上げについて、

〈レッドブルに行って、グランプリで優勝し、そこから何勝かできれば……そういうことは自然に変わってくると思います〉

 と述べた。その第一段階が早くも実現したわけだ。

 ただ、インタビューでは、

〈実際、世界的には大谷(翔平)選手よりも、日本人F1ドライバーの方が有名です。結局、ヨーロッパで大谷選手はあまり知られていないですし〉

 とも発言し、ちょっとした“炎上”を誘ったが。

 さて、肝心のレースは、

「フリー走行の際、コース脇の芝が燃え、何度も中断。初めてレッドブルを駆った角田は、マシンに慣れる間もなく、セッティングもままならないまま、ぶっつけ本番を迎えるはめに」(同)

 結果、予選は15位、決勝は12位に沈んだ。

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