なぜ低脂肪料理は美味しくないのか――ダイエットの敵「マウスコーティング」という厄介な仕組み
ダイエットのために低脂肪の牛乳や無脂肪のヨーグルトを選ぶ人もいるだろう。しかしそれでは満足感を得られないという人は少なくない。結局、長続きしないで挫折してしまうという人も多いかもしれない。
じつは脂肪には、味覚を強化し長持ちさせる重要な効果があるという。『脂肪と人類 渇望と嫌悪の歴史』(イェンヌ・ダムベリ著、久山葉子訳、新潮選書)から一部を抜粋、紹介する。
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1908年に池田菊苗が満足感を与える「うま味」の正体はグルタミン酸ナトリウムだと突き止めたのは世紀の大発見に他ならない。...