「お酒の味がまずい」「春雨サラダが飲み込めない」 石橋貴明が公表の「食道がん」 著名人サバイバーたちが振り返る兆候
「85%が胃カメラで」
お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明氏(63)が食道がんを公表した。年間2万人以上が罹患し、「早期発見が難しいがん」として知られる食道がん。同じ病に打ち勝った著名人サバイバーたちが、がんが発覚する前に感じていた“体の異変”について振り返る。
***
【写真を見る】「そこまでしてビールを飲みたいの?」 食道がんを経験した鈴木宗男氏が開発した方法とは
4月3日、自身のYouTubeチャンネルで「食道がん」であることを公表した石橋氏は、「早期に見つかったということで、少し安心している」と明かしている。
消化器病専門医で「近藤しんたろうクリニック」院長の近藤慎太郎氏によれば、
「食道がんの主な症状として“胸やけ”“胸の痛み”“食べ物をのみ込みづらい”“ゲップが頻繁に出る”などが挙げられますが、初期の段階でこういった兆候が現れるケースは非常に少ない」
という。石橋氏の場合、昨秋から体調が優れず、今年2月に病院で検査して「がん」と判明したが、
「食道がんは無症状の期間が長く、早期発見する上で重要になってくるのが定期的ながん検診です。初期の食道がんの85%が胃カメラで見つかったというデータも存在するなど、検診と早期発見は不可分の関係にあるといっていい」(同)
たばこの味にも違和感
実際、胃カメラによる検査でステージ1の食道がんが偶然見つかった、フォークグループ海援隊メンバーの中牟田俊男氏(75)はこう語る。
「2015年11月、定期健診で訪れた近所のクリニックで、胃カメラを飲んで調べてもらっていると、モニターを見ていた担当医が“変なのがある”と呟いたのです。その場で細胞を採取し、病理検査に回してから1週間後、食道がんとの結果を告げられました」
11時間に及んだ食道全摘手術を経て中牟田氏は死の淵から生還したが、検診で「偶然」がんが見つかっていなければどうなっていたのかと考えると空恐ろしい。果たして、検診を思い立たせる兆候にはどんなものがあったのだろうか。
中牟田氏によれば、「最近、酒を飲んでもまずい」と感じたのがきっかけの一つで、1日2箱喫っていたたばこの味にも違和感を覚えることがあったという。なお、専門家は、食道がんの最大の原因は「お酒とたばこ」にあると指摘している。
[1/2ページ]