毎月210万円の年金がゼロに…韓国前大統領の「美人妻」を待ち受ける悲劇的結末とは
弾劾可決で即刻失職
韓国の憲法裁判所が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領(当時)の弾劾を言い渡した。ムン・ヒョンベ同裁判所長権限代行は「軍事的な政権掌握は正当化されず、本来守るべき国民と対立した」と尹氏の強権的な言動を厳しく批判。尹大統領を支持する少数与党・国民の力が指名したチョ・ハンチャン(趙漢暢)裁判官も弾劾に賛成し、結局、判事8人全員の満場一致で、尹氏は大統領の座を追われ即刻失職した。
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12月3日の尹氏による非常戒厳令宣布から122日という長い時間がかかったため、賛成派、反対派の対立が激化し社会不安が広がっていた。
弾劾裁判を取材していた現地記者がこう解説する。
「非常戒厳を宣布した理由が憲法の要件を満たしていないため、憲法違反として弾劾されるのは確実という観測がすでに3月に広まっていました。裁判官のイデオロギーが分かれているので、4対4あるいは5対3で弾劾否決という尹氏支持者の見方はすべて希望的観測でした。弾劾裁判をめぐる国民の分裂が激しく、裁判官全員が意見をすり合わせるのに時間がかかったとみられます」
そもそも弾劾裁判の行方は3月20日にすでに見えていたとする指摘がある。韓国を代表する超巨大企業サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長がその日、野党党首の李在明(イ・ジェミョン)代表に面会しているのだ。
「李在鎔会長がわざわざ野党の代表に会ったことでさまざまな憶測を呼びました。サムスングループのトップが会社の情報力で憲法裁の弾劾可決を察知し、次期大統領の有力候補である李在明代表に取り入ったという見方がそのひとつです。李在鎔会長は2017年に朴槿恵元大統領と『崔順実(チェ・スンシル)ゲート』にからんだ贈賄や横領などの罪で有罪判決を受けています。当時、捜査指揮をとっていたのが、検察の特捜チームを率いていた尹前大統領ですから恨みは大きいのです」(前出の現地記者)
弾劾可決により尹氏は4月4日午前11時22分の憲法裁宣告をもって即時失職。すぐさま国防部は尹氏の写真の全軍即時撤去を指示した。大統領官邸から立ち退く尹氏が失ったものは多い。最大の冷遇は年金だ。無事任期を終えた大統領は年報酬額の95%を12か月に分けて支給される。今年の大統領の年俸は約2億6258万ウォン(約2650万円)だったため計算すると毎月約210万円の年金が剥奪されることに。
また、韓国のために戦死・尽力した国民を称える国立墓地「国立顕忠院」に埋葬される資格、秘書官3人や運転手1人の任命も見送られる。尹氏の支持者らは韓国の国旗「太極旗」とアメリカの星条旗を手にデモや集会に参加したが、当のアメリカ自身、尹氏による非常戒厳を支持しない声明を発表している。「最後は米空母が尹大統領を救いに来る」といった支持者の妄想は打ち砕かれた。
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