本命は「シェフラーかマキロイ」でも「松山英樹」は不気味なダークホース 2025年のマスターズはどうなる?
ドラマが生まれることこそマスターズの魅力
シーズン最初のメジャー大会、マスターズ(4月10~13日)が近づいている。
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戦いの舞台、オーガスタ・ナショナル(米ジョージア州)では、毎年、赤白ピンクのアゼリアやドッグウッドの花々が咲き乱れ、芝の緑、バンカーの白砂の眩しいほどのコントラストが視界に飛び込む。
そんな美しい舞台で世界のマスター(名手)たちが勝利を競い合うこの大会は、「ゴルフの祭典」と呼ばれ、多くのゴルフファンが「一生に一度は行ってみたい」と憧れを抱いている。
優勝者にはオーガスタ・ナショナルの名誉メンバーシップと、メンバーの証であるグリーンジャケットが授けられる。
出場選手たちは、最終日の夕暮れどきにグリーンジャケットを羽織る自身の姿を思い描きながらマスターズ・ウィークを迎えるのだが、「オーガスタには魔女が棲む」と言われる通り、勝利を願えば願うほど、魔女のいたずらに翻弄されやすい。
そのため、マスターズの優勝予想はきわめて難しいのだが、さまざまなドラマが生まれることこそマスターズの最大の魅力と言っていい。
シェフラーかマキロイか?
これまでの四半世紀は「マスターズと言えばタイガー・ウッズ」の感があった。2位に12打差で圧勝した1997年大会を皮切りに、2019年までにオーガスタ・ナショナルで5勝を挙げたウッズは、毎年、最大の注目を集めてきた。
しかし今年は、左足アキレス腱を断裂し、3月に手術を受けたばかりで、残念ながら出場を断念。オーガスタ・ナショナルを闊歩するウッズの姿を見ることはできないが、優勝候補とされている世界のトッププレーヤーたちの顔ぶれは多彩ゆえ、エキサイティングな大会になりそうである。
米国のブックメーカーが弾き出したオッズを見ると、今年のマスターズ優勝予想の1位は世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー、2位は世界ランキング2位のローリー・マキロイとなっている。
ブックメーカーではなく米メディアの優勝予想に目をやると、たとえば米誌「ゴルフダイジェスト」の予想では、1位がマキロイ、2位がシェフラーという具合に、ブックメーカーの予想とは若干の入れ替わりがあるものの、世界トップ2のシェフラーとマキロイが最有力候補であることは共通している。
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