社員と芸能人が一線を越えて…「元フジ大多亮」&「鈴木保奈美」の衝撃不倫から35年 フジ調査報告書から見えてきた「スポンサーも同罪」問題
3月31日にフジテレビが公表した第三者委員会の調査報告書で最も注目されているのは、当然ながら中居正広氏の性暴力問題と問題発生後の同社の対応だ。一方で、300ページ近い報告書でさほど注目はされていないのだが、興味深い記述も多々見られる。全編通して同社に厳しい内容ではあるものの、港浩一前社長にとっては少しだけ救いになっているような報告もあるのだ。それも含め、ここでは「あまり報じられていない第三者委員会調査報告書の見どころ」を見てみよう。
***
【貴重ショット】あどけない23歳が8歳年の離れた男と… 「大多亮社長&鈴木保奈美」の“不倫現場”
女優とデートも
問題発覚後、しばしば指摘されていたのがフジテレビ社員と芸能人との距離の近さだった。これについては視聴者も思い当たるフシは多く、タレントばりに番組に顔を出すスタッフが多数存在するなど、一般的な民放よりも社員が目立つ傾向があったのは事実。今回の当事者の一人である大多亮(とおる)氏(元フジテレビ専務取締役)は女優・鈴木保奈美との交際が報じられたこともあった。女優と敏腕プロデューサーのツーショット写真は、まるで石田純一主演のトレンディードラマのようで大いに話題を呼んだものである。
そしてまた、中居氏と被害女性との接点とされる社員B氏も、よく担当番組に登場して笑いを誘っていた、一種の有名人だった。それゆえにネット上ではB氏のかつての画像、映像が多くアップされている。
今回の報告書で、そのB氏の振る舞いの問題が何度も登場しているのは言うまでもない。
「(中居氏関連の他に)B氏に関しては、少なくとも2つのセクハラ行為が伴う飲み会に当事者として参加し、その場で盛り上げ役を買って出て、時には、セクハラ被害の対象となる社員を指名し、不適切な余興の進行を行う場面もあったとの情報が確認されている」(報告書より。以下同)
もちろんこれはB氏だけの問題ではなく、同社全体に通じるものであると報告書は企業風土を批判している。例えば、大多氏についても、本人は会食の場でセクハラなどした覚えはない、としているが、参加した女性らからは肯定的な意見もあったものの、「下ネタ的な性的内容」を含んだ会話が不快だったといった声も出ている、と書かれている。もちろん、それらは中居氏の問題行動とは質の違う、テレビ局界隈では日常的な光景だったのだろう。今回の件がなければ指摘されることすらなかった可能性が高いのだが――。
港氏の「愉快な飲み会」
一方で、記者会見で懇親の場の意味を口にしていた港前社長に関する報告書の記述は、少なくともこの点においてはマイルドだ。港社長メインと見られる会合は3種類あるとして、以下のように述べている。
「(1)芸能プロダクションとの会合
芸能プロダクションの代表、港社長、女性アナウンサー複数名が参加する会合であり、2014年から2018年までの間に少なくとも19回開催されており、延べ人数で少なくとも95名の女性アナウンサーが参加している。当委員会のヒアリングでは、当該会合において不快な思いをした旨を述べる者はいなかった。
(2)女性アナウンサーと港社長との会合
既にCXを退職した元女性アナウンサーの呼びかけにより、女性アナウンサー複数名と港社長とで開催されていた。当委員会のヒアリングでは、当該会合において不快な思いをした旨を述べる者はいなかった。
(3)女性社員と港社長との会合
港社長において、女性社員に対し、芸能プロダクションとの会合等に参加する場合に、1名で参加するのは大変であるから、チームを形成するよう呼びかけたのがきっかけとなり、毎年、新入社員の入社式での様子などを見た港社長が選別した女性社員2~3名がチームに加入することとなった。2010年頃に当該チームが結成され、当該チームに所属する女性社員と港社長との間で1ヶ月に1回から3ヶ月に1回程度会食が行われることがあった。当委員会のヒアリングでは、当該会合において不快な思いをした旨を述べる者はいなかった」
簡単にまとめれば、港氏設定の「会合」では不快感を口にした女性社員は確認できなかった、ということになる。もっとも、港氏が「特定の女性社員のみと会合を行っている事実について、否定的な意見が複数寄せられた」との指摘もあるので、総括すれば、
「港氏は気の合う女性社員やアナウンサーをひいきして会合を繰り返していたので、ハラスメントを訴えられるような事態は起こしていない。ただし、そこから外れている人には不愉快に見えた」
ということになるだろう。それ自体、経営者として褒められたものではないものの、どの組織でもありそうなことなので、このレベルの会合でとどまっていれば、現在の問題には発展しなかったのかもしれない。もっとも、だからこそ当初の港氏の危機感が薄かった可能性もある。
いずれにせよ港氏の飲み会にセクハラ的要素は認められなかったという第三者委員会の報告は、多くのタレントと交流を持つ港氏としては世間に知ってほしいポイントだろう。
[1/2ページ]