「早くに地区優勝を決めてしまうと…」 ドジャースを待ち受ける落とし穴と、大谷翔平を追い詰める可能性のある日本人選手とは?

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ドジャースのライバルとなる二球団

 メジャーリーグ評論家の福島良一氏によれば、

「ダルビッシュは開幕時点で肘に炎症が生じて故障者リストに入ってしまいましたが、松井の登板機会は多そうです。勝ちパターンのリリーフという地位は確立できていませんが、左腕でスライダーが得意の松井は、左打者に当てて起用される。そうなれば大谷との対戦も増えるでしょう。昨年の韓国での開幕シリーズで、松井は大谷をライトフライに打ち取っています。大谷としても“松井攻略”が対パドレスの鍵になりそう」

 さらにドジャース最大のライバルと目されているのは、大物選手がケガから続々復帰するアトランタ・ブレーブスと、千賀滉大(32)が所属するメッツだという。

「昨年の総年俸額1位はドジャースですが、同じ金満球団のメッツは2位。今季は、大谷を抜きメジャー史上最高額となる15年約1150億円の契約でフアン・ソトを補強しました。彼は昨年ヤンキースで41本塁打を打った。今季は大谷とMVP争いでもライバルとなる存在です」(同)

 大谷と千賀の日本人対決について、 在米スポーツジャーナリストの梅田香子氏が言う。

「手のサイズが大きい千賀は、サイ・ヤング賞3回の大投手ペドロ・マルチネス同様、指の関節が柔らかい。ゴーストフォークの異名を持つ落差のある変化球が千賀の決め球です。山を張るか癖を見抜かない限り打てません」

注目日本人投手たち

 投手でフォークといえば、今季ボルチモア・オリオールズに移籍した菅野智之(35)の評判も上々だとか。残念ながら大谷とはリーグが異なるが、9月にドジャースとの交流戦が予定されており、日本人同士の直接対決が期待される。

 菅野と同じア・リーグなら、大谷の母校である花巻東高の先輩・菊池雄星(33)が、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍。オープン戦では大谷にホームランを打たれてしまったが、このままでは終われないだろう。

「開幕投手を任されチームの期待を背負う菊池は、ストレートは平均154キロで球種も豊富。ですが、いかんせんチーム自体は弱いのが残念です」(梅田氏)

 東京ドームで連敗したカブスも、ドジャース相手に歯が立たぬように見えるが、所属する今永昇太(31)の活躍には期待が高まる。

「今永は小柄ながら昨年15勝を挙げてオールスターに登板。チームのエース格に成長しました。球は速くありませんが、ボールの回転数が多い。アッパースイングが多いMLBの打者に有利に作用します」(同)

 カブスには外野手の鈴木誠也(30)もいて、日本人右打者としてはメジャー初の2年連続20本塁打の記録を打ち立てた。

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