「映す価値なし」が生む快感 ダウンタウン浜田“休養”も「格付けチェック」にハマる理由
間違えることの意外性
また、単に正解を当てるだけでなく、間違えてしまったときの意外性もこの番組の見どころだ。たとえば、一流の俳優や文化人が格安の食材を「最高級」と信じてしまったり、素人のダンスをプロのパフォーマンスと間違えてしまったりする場面は、視聴者に驚きと笑いを提供する。予想外の結果が出ることで「次はどうなるのか?」という興味を引き、飽きさせない構成になっている。
次に、出演する芸能人の感情があらわになる場面が面白いということだ。これも番組を盛り上げる大きな要素だ。この番組では「芸能人なら一流のものを見分けられるのが当たり前」という前提がある。
たしかな見識があると思われている人たちが、プレッシャーに負けて判断を誤り、センスのなさを露呈してしまったりする。知的なイメージのある文化人などがあっさり間違えたりすると、普段のキャラとのギャップが生まれる。そういうときの悔しさや恥ずかしさがにじみ出た彼らのリアクションが面白い。普通のクイズ番組とは違って、間違えることがセンスのなさに直結するところが残酷でもあり、面白いところでもある。
「芸能人格付けチェック」が長年にわたり高視聴率を維持しているのは、「出演者のセンスを問うクイズ番組」というコンセプトが斬新だったからだ。視聴者は芸能人と一緒になって答えを考えて、一緒に喜んだり悔しがったりすることができる。浜田も復帰後には間違いなくこの番組にも戻って来るだろう。今後も長く続いていってほしいものだ。
[2/2ページ]