セクハラ・パワハラ認定のフジ反町理キャスター、日枝氏から寵愛受け“やりたい放題”だった

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フジ改革の旗手

 中居正広氏(52)とフジテレビの女性アナウンサー(当時)とのトラブルを調べていた第3者委員会が、中居氏による性暴力があったと認定した。一方で2人の取締役によるハラスメント行為も認定。改革が急務となったフジのコンプライアンス部門の担当役員に有名女性アナウンサーの夫が就いた。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】

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 女性アナは業務の延長線上で中居氏から性暴力を受けたと第3者委員会委員会が認定した。ほかに2人の取締役によるハラスメント行為があったとし、「フジにはセクハラを中心とするハラスメントが蔓延している」と結論付けた。

 そんな企業風土をあらためるにはコンプライアンス部門を立て直し、強化するほかない。常務執行役員としてコンプライアンス推進室の担当役員になったのが大野貢氏(60)。フジ出身でフリーの小島奈津子アナ(56)の夫だ。

 第3者委員会は2023年6月に中居氏の性暴力問題が起きたあと、当時の社長・港浩一氏(72)と同じく編成制作担当の専務取締役だった大多亮氏(66、現・関西テレビ社長)、同編成制作局長の3人が、「プライベートな男女間のトラブル」と軽んじた判断を下したことが、フジがこの問題への対応を誤る大きな要因となったと認定した。3人はコンプライアンス推進室には知らせなかった。

 3人にはこの問題が人権問題であるという認識はなく、性暴力の理解にも欠き、被害者の元女性アナを救済する視点も乏しかったという。

 この問題は早くから人権問題だと見られていたが、それを第3者委があらためて認定したことにより、CMが入らない状態が長引く可能性が高まった。

日枝色はなし

 トヨタ、日本生命、花王など大手スポンサーの多くは社是で人権尊重を謳い、関係先の人権侵害も許さないとしているからである。

 フジは人権侵害やハラスメント行為を根絶するため、組織を再編する。大野氏はそのトップに就く。大野氏の人となりを聞くと、コンプライアンス部門の担当役員に相応しいようだ。

「とにかく真面目。若いころから浮ついたところがなく、黙々と働く。しかも優秀。ずっと情報番組部門のエースだった。上司にゴマをするようなところもないので、大野氏を悪く言う人間は社内にいない」(フジ関係者)

 だから37年間もフジを支配してきた日枝久・前取締役相談役(87)の色も付かなかった。それも買われてか、2月には清水賢治社長(64)を本部長とする「改革プロジェクト本部」の副本部長にも就いた。

 小島アナとは2001年に結婚。小島アナは結婚発表時に、大野氏について「飾らない人。非常に穏やか」と話していたが、将来性も見抜いていたのかも知れない。

 大野氏は東京外語大外国語学部(ペルシャ語専攻)を卒業後、1989年に入社。平日朝の情報番組「おはよう!ナイスデイ」(1999年終了)を担当していたとき、女性MCだった小島アナと知り合った。

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