「THE MC3」が衣替えで囁かれるTBS“月9の呪い” 放送されるバラエティが長続きしないワケ

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 中居正広(52)、東野幸治(57)、ヒロミ(60)の3人がMCを務めたバラエティ番組「THE MC3」(TBS・月曜夜9時)が3月24日に「タミ様のお告げ」へと衣替えした。中居が芸能界を引退したことに伴い、新番組のMCはヒロミと東野が務めることに。番組のコンセプトは“明日の自分のために国民のホンネ(=タミさまのお告げ)を聞いてみる日本一「余計なお世話」バラエティ”とのことだが、変わり映えのしない内容に、業界では“TBS月9の呪い”と囁かれているとか……。

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 民放プロデューサーは言う。

「そもそも『THE MC3』は昨年10月に鳴り物入りでスタートしたものの、12月に中居の女性トラブルが報じられたため、6回まで放送されたところで中断。わずか6回で打ち切られるゴールデン帯の番組というのは異例中の異例ですが、その後を継ぐ『タミ様のお告げ』が変わり映えしません。番組の公式サイトを見ると、“1億2000万人アンケート”とありますが、『THE MC3』でも似たような企画をやっていました。大物3人をMCにしても盛り上がらなかった企画を継承したところで視聴率は期待できません」

 初回放送はどうだったのだろうか。

「初回放送では、あのちゃんが考案したという『声が特徴的な芸能人といえば』、そして松田元太が考案した『令和最新!天然タレントといえば』という興味の持てないアンケートで、どちらのランキングも1位は本人という興ざめ企画。“1000人に聞いた”とありましたが、本当か?と信憑性が疑われる内容でした。おかげで“TBS月9の呪い”との声まで上がっています」

“月9”といえば、フジテレビのドラマ枠として名高い。同局が月曜夜9時台をドラマ枠に切り替えたのは1987年4月のことだった。

2時間ドラマを30年

「その当時、TBSが同じ時間帯に放送していたのは『月曜ロードショー』でした。司会は映画評論家の荻昌弘さんで、落ち着いた雰囲気で視聴者に語りかけるスタイルが人気でした。ところが、フジが月9をスタートさせてから半年後、TBSは『月曜ロードショー』を火曜に移し、1時間のドラマ枠を新設。真裏の時間帯で勝負をかけました」

 当時は“ドラマのTBS”との声もあったから、自信があったのかもしれない。

「しかし、フジは1987年8月期の『ラジオびんびん物語』(主演・田原俊彦)がヒットし、翌年1月期には『君の瞳をタイホする!』(主演・陣内孝則)の大ヒットでトレンディドラマ路線を定着させました。一方のTBSは、これまで金曜夜8時に放送してきた『3年B組金八先生(第3シリーズ)』などを移動させて対抗したものの、フジには勝てませんでした。そこで89年に打ち出したのが2時間ドラマでした」

 竹下景子の「ソープ嬢モモ子」シリーズや古谷一行の「金田一耕助」シリーズ、渡瀬恒彦の「十津川警部」シリーズなどが人気となり、2時間ドラマ枠は2019年3月まで実に30年にわたって続いた。

「しかし、2時間ドラマは若い世代を取り込めず、視聴者を減らしていきました。TBSの迷走が始まるのはこの後からです。月曜の夜9時台をバラエティ番組にしたのです。もちろん同局にとっては初のことでした」

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