「移動そのものがエンターテインメント」 小説家・上條一輝が「都内の移動は自転車に限る」と語る理由
「東京」という街はない
2024年、『深淵のテレパス』で創元ホラー長編賞を受賞しデビューした小説家の上條一輝さん。「東京とは、いうなれば無数の街の集合体」と評する彼が勧めるのは、新宿や丸の内といった東京を構成する街と街のあいだを自転車で移動すること。いったいなぜ?
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都内の移動は自転車に限る。
いや、「限る」と言い切ってしまうのは少し性急に過ぎたかもしれない。「自転車を使いこなせるようになると、移動の満足度が格段に上がる」。これぐらいにしておこう。...