当選濃厚とささやかれる「泉房穂氏」に“違和感”の声 「メディア露出が事前の選挙運動みたいでズルい」 本人の見解は

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「国民の立場に立った総理に代える」――。夏の参院選への出馬会見でこう大見得を切った、前明石市長の泉房穂氏(61)。抜群の知名度から早くも「当選濃厚」とささやかれるウラで、違和感を訴える声も上がり始めている。その理由とは何か。

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歯に衣着せぬ物言いでブレイク

 3月24日、国政進出を表明した泉氏は「“もう古い政治変えてよ”というのが民意」「国民が溺れかけている。誰も助けないのであれば、自分が助けに行く」などと熱弁。会見を取材したテレビ局記者が話す。

「泉氏は今夏の参院選で地元・兵庫選挙区から無所属で出馬する意向で、党派を超えた“大同団結”を目指すと訴えました。一方で、2年前の自身の“政治家引退”宣言との整合性を問われると、“(言行不一致の)批判は受け止める”と神妙に答える一幕もありました」

 2011年から3期12年にわたって明石市長を務めた泉氏だが、19年に一度辞職。道路の拡幅工事を巡り、立ち退き交渉を担当した職員に「(物件に)火つけて捕まってこい」などの暴言を吐いたためだが、直後の出直し選挙で勝利する。

 しかし22年、再び「次の選挙で落としてやる」との暴言を市議らに浴びせ、政治家引退を表明した。

 その後は、「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)や「情報ライブ ミヤネ屋」(同)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)などに出演し、歯に衣着せぬ物言いで一躍、お茶の間の人気者へと。

「ラジオでも冠番組を持つなど、わずか2年足らずで市長時代とは比べ物にならないほどの知名度を得ました。そのため“タレント活動は顔を売るためだった?”、“メディア露出が事前の選挙運動みたいでズルくない?”と話す兵庫県民も少なくありません」(同)

知名度を得ると“強気”に

 実は泉氏に国政進出情報が浮上したのは今回が初めてではない。立憲民主党関係者がこう明かす。

「明石市長を辞めた後、泉氏と党幹部がこれまで2回、出馬に向けた会談を行っています。最初は本人も乗り気でなかったものの、2度目のオファー時はすでにテレビから引っ張りだこの状態で、強気な姿勢で交渉に臨んできたのが印象的でした」

 最終的に擁立話はご破算になったというが、今回の出馬に際しても、

「立民と国民民主党が相乗り支援する方針を固めたことが、泉氏の出馬決断を後押ししたと聞いています。一方で立民内からは“会派に入る約束もないのに支援だけするなんて、下手(したて)に出過ぎでは?”といった声も聞こえてきます」(同)

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