V3「大の里」の勝因と課題 「横綱昇進は十分にあり得る。望まれる勝ち星の数は…」【音羽山親方の春場所総括】

スポーツ

  • ブックマーク

親方は土俵下で勝負審判「毎日が勉強」

――親方は今場所から審判部に異動されて、土俵下で勝負審判を務められていますが、気を遣うことも多いのではないでしょうか?

音羽山:昨年秋場所、ピンチヒッターで勝負審判を務めたことがあったことと、若い衆の頃、審判をしていた師匠(井筒親方=元関脇・逆鉾)の付け人をしていたので、仕事自体はなんとなくわかっていました。

 でも、実際15日間務めてみると、覚えることがたくさんありますね。特に幕下以下の力士は四股名と顔が一致しないこともあるので、常時確認するとか、物言いが付いた時のマイクでの説明をなるべくわかりやすくするなど、毎日が勉強です。

 ――春場所で、井筒部屋時代の兄弟子(元幕内・安芸ノ州)の長男、今田(光星)さんが音羽山部屋に入門しました。

音羽山:学生時代は柔道に取り組んでいて、高校卒業後はアメリカの大学で宇宙工学を学んでいた変わり種。本格的な相撲経験はないのですが、(入門の年齢制限があるため)思い切って24歳で入門してきました。基本から鍛えていくつもりですが、初心を大切に、誰からも好かれる力士になってほしいですね。

武田葉月
ノンフィクションライター。山形県山形市出身、清泉女子大学文学部卒業。出版社勤務を経て、現職へ。大相撲、アマチュア相撲、世界相撲など、おもに相撲の世界を中心に取材、執筆中。著書に、『横綱』『ドルジ 横綱朝青龍の素顔』(以上、講談社)、『インタビュー ザ・大関』『寺尾常史』『大相撲 想い出の名力士』(以上、双葉社)などがある。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。