作家・関かおるが「まじかよ!」と度肝を抜かれたアメリカでの高校時代の思い出 「教師の犬が亡くなると、2代目が現れ…」
毎日動物を見かけたボストン郊外での高校生活
2024年『みずもかえでも』で、第15回小説野性時代新人賞を受賞し、同作でデビューした関かおるさん。アメリカで過ごした高校生活は、音楽科の教師が授業に連れてくるゴールデンレトリバーのサンディは大切な心のよりどころだったという。だけどある時から、その姿を見なくなって……。
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高校時代、動物をよく見かけた。私が通っていた学校はアメリカのボストン郊外にあり、小さな丘を囲むようにして建っている。野生のリスやウサギ、隣家の柵の中の大きなクジャク、寮の先生が飼っている犬や猫、そのどれかをかならず目にする毎日だった。...