あまりにも強すぎる「ドジャース」に決定的な弱点はあるか? 「地区優勝は確実」も専門家が指摘する“4つの不安要素”
問題の多い先発投手陣
「特筆すべきは打線の充実です。今年は1番から9番まで素晴らしいラインナップになりました。実は昨年、弱点の一つは下位打線だったのです。1番から4番は最強でも、5番から9番には穴が散見されました。今年は打線のバランスが良く、4点を取られても6点を取り返すチームになるでしょう。その一方で、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ、そしてワールドシリーズとポストシーズンが進んでいくことを考えると、ドジャースの弱点が浮かび上がってくるのも事実です」
友成氏が「ドジャースの持つ不安要因では筆頭格」と指摘するのは先発投手だ。ドジャースは基本的に7人の先発を準備し、そのうちの1人か2人は故障者リストに入るということを毎年のように繰り返してきた。
「今年のドジャースは10人の先発投手を擁し、これを6人のローテーションで回す構想です。数だけ見れば盤石の構えに見えますが、例えば肘の手術明けの投手が3人もいます。大谷投手、トニー・ゴンソリン投手(30)、ダスティン・メイ投手(27)の3人です。さらにスター投手であるクレイトン・カーショウ選手(37)は昨年11月、左膝と左脚の手術を受けました。37歳という年齢と共に不安要因でしょう」
佐々木朗希にはケガのリスク
160キロ台の速球が魅力のボビー・ミラー(25)は将来のエース候補と目されている。だが、昨年は2勝4敗と不本意な成績に終わった。
「ミラー投手の今年は好調なのか不調なのか、これはチームの勝敗に影響を与えるはずです。他にも勝ち星の読めない先発投手がいます。昨年のシーズン後半に好投が注目されたランドン・ナック投手(27)にも先発の機会が与えられるでしょう。ただし、実力は未知数であることは言うまでもありません」(同・友成氏)
佐々木朗希が本質的にケガのリスクを抱えていることも大きい。“ガラスのエース”と評されることもあり、無理をさせることは絶対にできない。
「決して問題の少なくない先発陣をどうやり繰りし、どうシーズンを戦っていくか、監督やピッチングコーチには相当な難問のはずで、頭を悩ませるに違いありません。何しろ年間162試合もあるのです。昨年も投手の負傷離脱が相次いでファンは心配しましたが、今年の先発陣はそれ以上に深刻な事態となる可能性もあります」(同・友成氏)
2点目の不安要因は、内野の守備だという。友成氏は「率直に言って、MLBの30球団でも1、2を争う最悪の内野陣です」と懸念を示す。
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