アルコール依存、万引き、自宅での焼死… 「パ・リーグの伝説」たちの寂しすぎる晩年

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日本酒の一升瓶を2日で空けてしまうほどの酒量

 現役時代は、不摂生な晩年とは対照的なほど、一途に野球に取り組んでいた。入団直後は球拾いばかりやらされて、打撃練習ができないことに危機感を抱き、毎日、指立て伏せを何百回もやっていたという。

 大選手になってからも電車通勤していたのは「車を運転すると試合前から神経を使い、試合に悪影響を及ぼす」という理由からだった。

 一方で酒にまつわるエピソードは多く、周囲も心配をしていた。特に引退後は酒量が増えたようで、日本酒の一升瓶を2日で空けてしまうほどだったという。解説者時代には朝からビールを飲む姿が何度も目撃されている。糖尿病の影響で足の一部を切断するなど、健康面に問題を抱えていた。人工透析後に飲むビールが美味い、と語っていたというエピソードまである。健康面の不安が大選手でありながらプロ野球監督になれなかった一因だった。

 晩年は身内とも離れて暮らしていたという。

 大選手たちであっても人生は本人のものであり、不摂生な生活、孤独な老後を送るのもまた本人の選択であり、自由である。しかしながらその栄光の時代を知るファンが寂しさや複雑な感情を抱くのも無理のない話だろう。

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デイリー新潮編集部

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