巨人・田中将大が「木曜マー君」になった理由…「中13日」でフォーム修正、目指すは「楽天戦で200勝達成」の声も
投球フォームは改善したのか
開幕直前での足踏みは気掛かりだが、劇的なドラマの序章ともなりそうだ。
3月20日、横浜DeNAベイスターズとのイースタン・リーグ戦に巨人の田中将大(36)が先発した。4回を投げ、失点1。数字上では“好投”だが、実際は違う。DeNA打線は田中の前に「残塁10」を記録している。毎回、得点圏に走者を背負うピッチングで、4イニング計12個のアウトカウントを取るのに75球を要したのだ。二軍相手に苦しい投球が続いていただけに「復活」を疑問視する声も出始めた。
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「前回登板の阪神戦(3月9日)は、3回被安打2、失点1でした。本来なら、16日のカブス戦で先発する予定でしたが、再調整も兼ねて、20日の二軍戦に変更されました」(スポーツ紙記者)
その阪神とのオープン戦で大阪・MBSの解説を務めた岡田彰布氏(67)が、田中の不調を予言していた。3回途中、8失点で降板した阪神・西勇輝(34)を引き合いに出し、「むしろ田中のほうが心配。西は大丈夫」と言い切った。その理由について「いや、(田中の)良いときを見ているから」と、詳細は語らなかったが、再調整の必要性を求める声は巨人サイドからも出ていたそうだ。
「巨人内部では復活に悲観的な見方はされていません。阪神戦に限っていうと、試験的に24年までの投球フォームも使いました。腕の振り、体の回転を縦に変えるため、左足を一塁方向に引いてから投げる新フォームに改造しましたが、阪神戦ではプレート後方に足を引く従来の投げ方でした。出力、つまりボールに威力がないと判断したので、勢いをつけるため、一時的にそうしたのです」(前出・同)
3月16日のカブス戦での登板予定を変更した理由は、このあたりにありそうだ。その投球フォーム改造の指南役である久保康生巡回投手コーチ(66)も、
「阪神戦でもマー君は全然良くなかったけど、その後の遠投では良い球を投げていたんで」
と語っていたが、新フォーム習得の狙いである直球の勢いが戻ってきたとの情報はまだ聞こえてこない。
「久保コーチによる『魔改造』で復帰した投手では、菅野智之(36)が有名です。23年シーズン、4勝しか挙げられなかった彼が24年シーズンに15勝を挙げ、貯金を12個も作るほどの活躍を見せました。でも、忘れてはならないのは同年の春季キャンプから久保コーチによる投球フォームの修正に取り組んだのではなく、前年シーズン中から取り組んでいたことです。田中はまだ修正の途中、ゴールまでの道のりの半分も来ていないのかもしれません」(チーム関係者)
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