「麻原彰晃の家族は10億円を隠し持っている」 オウム真理教元幹部「上祐史浩氏」が語る“アレフ”の危険性

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麻原のように“錯覚”してしまう可能性

 金に固執し続けた麻原の姿が浮かんでくるが、今なお麻原を信奉する者たちは、何を目指しているというのか。

「現時点でテロを起こすのは難しくとも、組織が大きくなり自信をつけると、かつての麻原のように錯覚してしまう可能性がある。麻原は2人の息子を王権継承者と定めましたが、これが教団内ならともかく、世界の王と勘違いし始めるとどうなるか。麻原は次男にアクショーブヤという教団名(ホーリーネーム)を与えており、これはオウムの中では“悪業を重ねる者は殺していい”と解釈される言葉です」

 麻原が説いた“ポア”に通ずる論理であり、麻原とその家族を最も近くで見てきた者が抱く、これからの懸念である。

撮影・福田正紀

週刊新潮 2025年3月27日号掲載

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