【決定的瞬間】凶器の刃先に「刺されたことがわかっていない」顔の村井秀夫が 札束を手にして笑顔の麻原彰晃から5年後の現場写真

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動きの怪しい男が

 地下鉄サリン事件発生後の1995年4月23日、教団幹部の村井秀夫氏(36)=当時=が、東京・青山の本部施設前で刺殺された。村井氏が上九一色村から東京・南青山の教団総本部に戻ったところでの犯行だった。

 その瞬間を捉えたのが鷲尾氏だった。本部施設前には多くの報道陣がいたが、長時間、現場に張り付いていた鷲尾氏は、事件の数時間前から、様子のおかしな男がいるのが気になっていたという。その日は締め切りで、編集部から引き上げてもいいと言われたが、男のことが気になった鷲尾氏は自身の判断で現場に残った。そして午後8時半過ぎ、男は動いた。 

「何かが村井氏に向かって飛び込んでいく感じだった。最初、腕を刺されて、村井がその腕の傷を見ようとした時に、また刺された。村井氏は右手で腹部を押さえるようにして建物の中に入り、入口のところで仰向けに倒れた。おびただしい血が青い服を染めて、村井氏は顔面蒼白になっていた」(鷲尾氏)

 写真は凶器の刃先と、まだ事態を把握できていないかのような村井氏の表情を見事に捉えている。村井氏はこの写真が撮られた数時間後に絶命。犯人は動機について義憤にかられた旨を語っているが、事件の闇はもっと深いとの見方は根強い。

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