近年になく戦力充実「巨人の連覇」をズバリ予想も「浅野には言いたいことがある」 パは「SB一強」の団子レース必至【柴田勲の順位予想】

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DeNAの課題は12球団ワーストの失策数

【セ・リーグの順位予想】

 1位:巨人、2位:阪神、3位:DeNA、4位:広島、5位:ヤクルト、6位:中日

 巨人の連覇とみた。投打ともに戦力が他の5球団より抜けている。吉川尚輝は覚醒したし、坂本勇人も元気だ。3年目を迎えた門脇誠はレギュラーの座を確保しそうだ。阿部監督はバッテリー強化で「守り勝つ野球」を昨季よりも進めていくことだろう。

 2位は阪神とした。1番近本光司と2番中野拓夢のコンビは魅力がある。巨人のV9も1番の私と2番の土井(正三)さん、高田繁を固定したことが大きかった。3番佐藤輝明、4番森下翔太、そして5番大山悠輔の並びは強力だ。佐藤は波があるが、コンスタントに活躍できれば破壊力がもっと増すだろう。前川右京も成長している。

 先発陣は村上頌樹、才木浩人ら6枚がそろいそうだ。リリーフ陣も充実している。なによりも主力選手たちが若い。藤川球児新監督の采配にも注目だ。

 3位のDeNAは昨年、出来過ぎだったように思う。今年は27年ぶりのリーグ制覇を狙う。

 トレバー・バウアーの復帰は大きい。中4日右腕はリーグ制覇へのポイントだ。東克樹、アンドレ・ジャクソンら先発陣のコマがそろっているし、タイラー・オースティンを軸にした打線もいい。

 だが、巨人、阪神に比べると総合的な戦力は落ちる。チーム防御率3.07はリーグ5位、失策数は96で12球団ワーストだった。これをどれほど改善できるかだ。

マルティネスと小笠原が抜けた中日は今年も試練

 4位の広島は九里亜蓮がオリックスにFA移籍した。それでも大瀬良大地、床田寛樹、森下暢仁の3本柱が投手陣を引っ張る。栗林良吏も調子が良さそうだ。

 打線に難がある。得点力の向上が求められる。新外国人選手のエレフリス・モンテロ、サンドロ・ファビアンの活躍がカギとなる。昨季は9月に大失速した。二の舞いは避けたいところだ。

 5位のヤクルトの「打高投低」は変わらない。だが、肝心の村上宗隆が上半身のコンディション不良、山田哲人も左手を負傷した。開幕、どうなる。さらに1番候補の塩見泰隆が故障離脱から復帰したものの、オープン戦で古傷を痛めた。開幕は絶望的な状況だ。いよいよドミンゴ・サンタナ、ホセ・オスナの二人が頼りになってきた。

 投手陣では奥川恭伸、高橋奎二、吉村貢司郎の3本柱がどれだけ頑張れるか。ちなみに昨季は先発、リリーフともにチーム防御率がリーグ最下位だった。

 中日は6位とした。3年連続最下位からの巻き返しを狙うがどうやら4年連続となりそうだ。マルティネスとメジャーに移籍した小笠原慎之介の抜けた穴は痛すぎる。投手陣は悪くない。問題は総得点がリーグワーストの打線だ。

 補強はジェイソン・ボスラーの1人だったが、上半身の違和感を訴えて、現時点では開幕が絶望的となっている。打線をどれだけ底上げできるか。井上一樹新監督にいきなり試練のようだ。

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