「商品券を換金して事務所の運営費に」 自民党で慣例化していた「商品券配布」 石破首相は周囲に「伝統だから、やむなく従った」と不満を
「“伝統だからやってくれ”と頼まれ、やむなく従った」
一方、石破氏を総裁選で支えたさるベテラン議員も以下包み隠さずに語る。
「派閥の会合なんかでお土産を渡す必要がある時、商品券にするわけです。まんじゅうをもらったって仕方ない。みんな事務所の経営に四苦八苦しているから、商品券をもらえればしめたもの。それを換金して事務所の運営費に充てることもできますからね」
そもそも、石破氏も14日の答弁の中で、
「(商品券を配った回数は)おそらくは両手で数えて足りるか足りないかぐらいではないか」
と言っており、“永田町の常識”と無縁だったわけではない。他ならぬ一彦氏からの助言もあって、政治とカネが取り沙汰される中でも、思考停止に陥り、踏みとどまれなかったというのが実際のところだろう。
「総理になれば、1回生から4回生まで“公邸会食”でもてなし、商品券を渡す、というしきたりが自民党では連綿と続いてきた。石破さんは周辺に、“こんな因習は自分は踏襲したくないと言ったが、方々から『伝統だからやってくれ』と頼まれ、やむなく従った”と不満を口にしています」(政界事情通)
「石破おろしをしようにも、代わりがいない」
しかし、そんな石破氏に国民の目は厳しい。朝日新聞が3月15、16日に実施した世論調査では内閣支持率は26%。前回2月調査の40%から大幅下落し、昨年10月の内閣発足以降で最低となったのである。
元NHK解説主幹でジャーナリストの岩田明子氏は、今後の見通しをこう述べる。
「予算が成立したら、いよいよ夏の東京都議選、参院選が迫ってきます。参議院の改選組を中心に“石破おろし”が本格的に始まる可能性は十分にあるといえるでしょう」
石破おろしの急先鋒、西田昌司参院議員に話を聞くと、
「政治とカネが問題になっているというのに、こんなことあり得ないですよ。石破さんは昨年の衆院選で惨敗したのだから、その責任も含めて、予算を通した後は辞める以外ありません」
すでに、ボルテージは上がり切っているのだが、
「石破おろしをしようにも、代わりがいません」
とは前出の自民党関係者。
「西田氏の意中は高市早苗前経済安保担当相(64)ですが、彼女は小林鷹之元経済安保担当相(50)との不仲がささやかれています。発端は高市氏があるネット番組で“(小林氏に)アポイントを取ったのに、部屋に入れていただけず、立ち話になってしまった”と喋ったこと。しかし、これについて、小林氏は怒り心頭。“高市と一緒にやることはない”と周囲に語っているのです」(同)
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