「商品券を換金して事務所の運営費に」 自民党で慣例化していた「商品券配布」 石破首相は周囲に「伝統だから、やむなく従った」と不満を
「歴代の首相が慣例として普通にやっていたこと」
今回同様、岸田政権下でも首相公邸での夕食会において、10万円相当の商品券が「お土産」として配られていたとの証言だ。
岸田氏の事務所は、
「コメントは差し控えさせていただきます」
首相のお膝元、鳥取県・島根県選挙区の選出で、自民党所属の舞立昇治参議院議員も今月16日、「(商品券配布は)歴代の首相が慣例として普通にやっていたこと」だと述べた。翌日、舞立氏は発言を撤回したが、
「過去にも、官邸側から議員への贈答品で官房機密費の使用が取り沙汰されたケースはあります。02年には共産党が、宮沢内閣時代の加藤紘一官房長官が管理していた“金銭出納帳”と題する文書などを公表。当時野党だった公明党の幹部や、首相経験者、自民党議員らに配られた商品券や背広代の原資が官房機密費だったことが明るみに出たのです」(政治部デスク)
「“今夜のお礼です”と商品券を受け取ったことが」
商品券が配られるのは官邸が関係する会合に限ったことではないようだ。
旧清和会関係者が言う。
「23年6月15日、清和会の1~3回生の議員懇談会が赤坂の高級焼肉店で開催されています。その日の日中、主催者の松野博一官房長官(当時)の秘書から“今夜のお礼です”と商品券を受け取ったことがあります」
会合の主催者が、官房機密費を管理する立場にある松野氏だったのは気になるところだ。
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