10万円商品券配布に「これはヤバいと思った」…1年生議員が告白 返却しようとすると「“問題ないのに、それでもお返しになりますか”と念を押された」

国内 政治

  • ブックマーク

返却しようとすると「問題ないのに、それでもお返しになりますか」

 永田町の常識に染まり切っていない1年生議員の偽らざる気持ちだろう。かくして、朝日の報道に前後して15人全員が商品券を返却。一連の話も永田町に広まっていったのだが、その過程ではこんな一幕もあった。

「商品券を返す際に、石破事務所のスタッフには“(返却は)代議士のご判断ですか”“ポケットマネーだから問題ないのに、それでもお返しになりますか”と念を押されました」(ある1年生議員の事務所関係者)

 本件が公になり、大ごとになるのを石破氏側が恐れていたのがうかがえよう。

 首相は13日、商品券の配布を指示したのは自分だと記者団に話している。しかし、石破氏を総裁選で支えたさるベテラン議員はこう首をかしげる。

「石破首相は人にメシを食わせない人です。総裁選で支援した仲間の中には、“なんで首相になったのに、酒の一杯もおごらないんだ”と騒いだ連中がいるくらい。誰かが“1年生議員にはごちそうしておけ”とアドバイスしたのでしょうし、お土産を渡すのなんて、どう考えても気の利かない本人の考えではありません」

「商品券配布の発案者は一彦氏だといわれている」

 3日の懇談会は石破氏と15人の新人議員のほか、林芳正官房長官(64)と橘慶一郎(64)及び青木一彦(64)両官房副長官も同席していたのだが、

「自民党内の一部では、商品券配布の発案者は一彦氏だといわれています」

 と、明かすのはさる自民党関係者である。

「一彦氏は、自民党参議院議員会長を務めた青木幹雄さん(故人)の長男です。幹雄さんは第2次小渕改造内閣と第1次森内閣で官房長官の職にありましたが、一彦氏は内閣官房長官秘書官や公設秘書として幹雄さんを支えた経験をもつ。その一彦氏なら石破氏に官邸の流儀を伝えられる、というわけです」(同)

次ページ:参院のドンで、気配りの人として知られた幹雄氏

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。