「戦争に備えよ」との機運高まりついにドイツが“財政拡大” 「次の金融危機の火種」と警戒が広がる納得の理由

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新政権は徴兵制の復活も視野

 ドイツでは、防衛支出の大幅な拡大を可能とする基本法(憲法に相当)の改正が実現した。連邦議会(下院)に続き、3月21日に連邦参議院(上院)が承認したことで、ドイツ政府は防衛などの資金確保のために数千億ユーロの借り入れが可能となった。

 この背景には、3年目を迎えてもウクライナ侵攻を続けるロシア、長く安全保障のパートナーであった米国に対する不信感の高まりがある。

 ドイツの防衛支出は、1992年を最後に北大西洋条約機構(NATO)の目標値である国内総生産(GDP)比2%を下回り続け、再び目標を達成したのは2024年だった。...

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