「倒閣発言にニヤけた」ポスト石破候補の名前は
嬉しそうにニヤけていたのは
商品券問題がはじける少し前の12日、自民党の西田昌司参議院議員は「7月の参院選を今のままの党の体制では全く戦えない。新たなリーダーを選び直すべき」「石破首相は去年の衆院選で大敗し、すでに参院選の党の顔としての資格がなく、石破首相のままでは大惨敗するだろう。政治が混乱すると、いちばんの被害者は国民になる。被害が及ばないよう、しっかり自民党が議席を確保しなければならない。腹の中で同じ思いを持っている人はたくさんいる」「事実として、前回の総裁選挙で党員投票で1位だったのは高市前経済安全保障担当大臣だ」などと述べた。
「いわゆる倒閣運動とみなしうる発言ですが、西田氏が党内の実力者の後ろ盾を得て発言したものではなかったようで、実際その後に大きな動きに発展することはありませんでした。山崎拓元副総裁は時事通信のインタビューで“西田氏は一匹おおかみのような存在で、同調者はあまりいないだろう”と評していましたね。しかし、西田さんの発言を受けて当の高市氏は嬉しそうにしていたと聞きました」(同)
これまで以上に前向きに
高市氏はかねて党内の支持基盤が脆弱で自身が主宰する勉強会への参加人数も減ってきていたとされる。そんな中で自身を持ち上げる発言を公にしてくれたことは歓迎すべきことだったということなのだろう。こういう局面で名前が上がり続けること自体、存在感を示すことにつながる。
「野党は石破氏が首相のままで都議選、参院選を戦った方がベターだと見ているようですが、かといって与党の敵失に依存するばかりで、相変わらずいざ政権を担うとなった場合のビジョンはハッキリしていません。特に外交防衛については相当厳しい。立憲の小川幹事長はフジテレビの番組で仮に国会で首相指名選挙になった場合に国民民主の玉木代表を指名することを排除しない旨を述べましたが、そう簡単にまとまるとは思えません。そもそもそれならなぜ分裂したのか、ということになる。そういった現実を踏まえ、いつバトンが回ってくるかわからないという意味で高市氏がこれまで以上に前向きになっていることは間違いないでしょう」(同)
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