11年連続志願者数トップ「近畿大学」の牙城が崩れ、変わる「大学序列マップ」 次の“高コスパ大学”はどこなのか
来年の“高コスパ大学”は
こうして千葉工業大学の序列が上がってしまうと、次なる狙い目はどこになるのか。多数の塾関係者が主に挙げるのは、40年ぶりに年内入試で「給費生選抜」を実施する関東学院大学、そして、拓殖大学だ。
両者とも、首都圏の総合私立大学の中で数少ない理系学部が充実している大学で、千葉工業大学との併願者がいるのがその理由だ。大学自ら地元有力企業との共同研究や就職先の新規開拓にも意欲的。中堅大学ながら、それ以上の就職実績を出すいわば“高コスパ大学“であり、将来的に「日東駒専」超えを果たす有力候補だ。
全国に目を向けると、まだまだ同様の大学が多数存在する。中部なら愛知工業大学、中部大学。関西は、大阪工業大学、摂南大学。九州なら、福岡工業大学など。地元の大規模私立大学に負けない教育の特徴や就職実績を持ち、じわじわ人気を上げている。
いずれにせよ、千葉工業大学の事例が物語るように、ブランドだけでなく、中身まで細かく見て大学を選択する傾向が理系分野でより強まっているのかもしれない。
〈前編の記事【2025年「大学志願者数1位」に輝いた「千葉工業大学」とは? 「早大」「近大」を抑えて“郊外の理系大学”が躍進した理由】では、知名度の低い理系大学が躍進した理由や、同大学の正体について詳述している。〉