61歳・ダウンタウン浜田「休養」で改めて考える大御所芸人の「終活」問題 どうなる「ビッグ3」

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一般企業であれば定年退職

 ダウンタウンの浜田雅功(61)が体調不良のために一時休養することが3月10日、発表された。所属事務所の吉本興業の発表した文書によると、昨年末頃から体の不調を覚えるようになり、医療機関を受診したところ、医師から当面の間、静養することが望ましいという助言を受けたのだという。

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 浜田は、相方の松本人志が活動を休止してからも、1人でダウンタウンの冠番組を支え続けてきた。そのことによる心労も重なっていたのかもしれない。

 テレビカメラの前では衰え知らずの元気な姿を見せていた浜田も、すでに還暦を超えている。一般企業であれば定年退職していてもおかしくない年齢だ。ずっと現場の最前線で汗をかいて働き続けていること自体が驚異的なことであるとも言える。

 お笑いの世界でも、浜田より上の世代の芸人はそろそろ引き際を考える時期を迎えているように見える。テレビの第一線で活躍を続けてきたタモリ(79)、ビートたけし(78)、明石家さんま(69)の「お笑いビッグ3」にもそのタイミングが訪れている。

「終活」モードへの移行がはっきりしているのは、3人の中でも最年長のタモリである。2023年4月には「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)が、2024年3月には「ブラタモリ」(NHK)が終了した。いずれも長く続く人気番組だった。

 特に「タモリ倶楽部」は、タモリという人間のサブカル的な笑いのセンスを凝縮したような番組であり、「笑っていいとも!」と並んで芸人・タモリの代表作とも言えるものだった。これが終わってしまうというのは、タモリのキャリアが終わりにさしかかっていることを象徴する出来事だった。

 それらが終了したことで、タモリのレギュラー番組は「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)のみとなった。タモリファンにとって唯一の朗報は、4月5日から「ブラタモリ」がレギュラー放送を再開することだ。79歳という年齢を考えると、この2つの番組が終わるときが事実上の引退になるのかもしれない。

 80年代に権勢をふるい、間違いなくお笑い界の天下人だったビートたけしも、現在のレギュラー番組は「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)、「世界まる見え!テレビ特捜部」(日本テレビ系)の2本のみとなった。ここ数年は映画制作や小説執筆などの創作活動に注力していて、テレビの世界からは距離を置いていた。

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