「午後3以降のうたた寝はダメ」「寝られない人は“夜活”を」 認知症を予防する快眠術

ドクター新潮 ライフ

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「寝る高齢者はボケぬ」

 残念ながら、認知症を治す薬は現時点では開発されていません。よく寝たからといって認知症が治るわけでもありません。しかし、今回紹介した快眠術を活用するなどして良き睡眠を取れれば、認知機能の低下を防ぐことは可能です。

 世間では「軽度認知障害(MCI)→認知症」という流れが注目されていますが、私はその前段階としての「認知機能低下→MCI」という流れに着目しています。つまり、良き睡眠によって認知機能を維持することで、認知症の「入り口」であるMCIになること自体を防ぐ。これこそが最も効果的な「認知症予防策」ではないかと私は思うのです。

「寝る子は育つ」と言いますが、これからの時代は次の“格言”も覚えておいた方がいいかもしれません。

「寝る高齢者はボケぬ」

中山明峰(なかやまめいほう)
睡眠専門医。1961年生まれ。愛知医科大学医学部卒業。日本睡眠学会専門医。米国南イリノイ大学耳鼻咽喉科留学、愛知医科大学睡眠障害センター副部長、名古屋市立大学睡眠医療センター部長などを経て、2021年に「めいほう睡眠めまいクリニック」を開院。著書に『60歳からの認知症にならない眠り方』がある。

週刊新潮 2025年2月20日号掲載

特別読物「午後3時以降のうたた寝はよくない 認知症を予防する快眠術」より

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