マスターズ初優勝に期待十分の「マキロイ」 謙虚な強者のもとへUberが「14万円で緊急輸送」したものとは
スポーン、痛恨の池ポチャ
強風が吹いていたソーグラスでは「低く強い球でコントロールしながら戦えるよう、ノックダウンショットとスリークォーターショットを猛練習していた」というマキロイ。3ホールのプレーオフでは、1ホール目の16番(パー5)でバーディーを奪うと、浮き島グリーンで知られる17番(パー3)ではワンオンし、まさに「スリークォーターで打った。ずっと練習していたショットだった」。
一方のスポーンは、16番をパーで終え、17番ではやはりスリークォーターショットを打った。本人いわく「パーフェクトな手ごたえだった」が、残念ながら池ポチャとなり、痛恨のトリプルボギー。
そして18番はマキロイが余裕のボギーで決着し、大会2勝目、通算28勝目を挙げた。
今年1月のAT&Tぺブルビーチ・プロアマで勝利したときも握っていた「信頼できるクラブ」を持ち、誰よりも多く練習を積んで自信を抱いていたショットで勝利したことを、マキロイは何より喜んでいた。
謙虚でポジティブ、家庭を愛する男
折りしも、この日、3月17日はアイルランドの祝日「セント・パトリック・デー」だった。以前にも(母国の)ナショナル・ホリデーの日に勝ったことがあると振り返ったマキロイは、今回も「だから僕に幸運が巡ってきた」。
そんな謙虚でポジティブで、ちょっぴり可愛らしい一面も、彼の勝利に貢献していたのではないだろうか。
家庭生活の充実もマキロイのゴルフを支える好材料と言えそうである。一時期は愛妻エリカとの離婚が決定したかのように報じられたこともあった。だが、その後は、愛娘ポピーちゃんとともに3人で仲睦まじくしている姿が、再び試合会場で見られるようになった。
今回も、勝利を決めたマキロイの元に愛妻と愛娘が駆け寄り、ポピーちゃんから「これ、パパに!」と、バラとおぼしき一輪の赤い花を手渡されたマキロイは、幸せそうに「サンキュー」と答え、笑顔を輝かせた。
そうした要素がすべて絡み合い、心身ともに充実していたマキロイだからこそ、緊張もプレッシャーも跳ね飛ばし、勝利することができたのだろう。
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