“帝劇”最後の一日を彩った「佐久間良子」 エッセーで明かしていた14歳年上国民的俳優との「禁断愛」

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「いまは胸がいっぱいです」

 昭和41年の開場以来、あまたの名作や名優を生んできた東京・日比谷の帝国劇場が、2月28日の公演をもって休館した。

「最終公演の後には、隣接する東京會舘で〈感謝の夕べ〉が開催されました。歴代出演者や多くの関係者が集まる豪華な会でしたよ」

 と言うのは芸能デスク。会場には、芸能界でも屈指の大物たちが顔をそろえた。

「あいさつには帝劇となじみの深い北大路欣也(82)をはじめ、市村正親(76)、大地真央(69)らが並んで立ちました。そんな中、ひときわ目を引いた存在が佐久間良子(86)。年齢を重ねながらも、持ち前の華やかさはいまだ健在。彼女が乾杯の音頭を取ったのも納得です」

 最近の帝劇は「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」といったミュージカル作品の公演が主流だったが、

「開場から1990年代ごろまでは、長らく山田五十鈴や森光子(ともに故人)といった大物女優による座長公演でにぎわいました」

 佐久間も同様に「唐人お吉」や「滝の白糸」「細雪」などの座長を務めたことで知られる。

「乾杯のあいさつでは“私たちが帝劇に出ていた時は和物が多く、20年以上も帝劇で演技をさせていただきました。その帝劇が休館するなんて、いまは胸がいっぱいです”と感慨深げに話していました」

国民的俳優と不倫関係に

 その佐久間は、今年1月に初の自伝的エッセー『ふりかえれば日々良日』を上梓した。大手芸能事務所幹部は驚きを隠せない。

「一読した感想は“そこまで書くのか”という驚きばかり。佐久間さんは東京・練馬の出身で、実家は地元でも有数の大地主だった。お嬢さま育ちながら、19歳の時に両親の反対を押し切って東映ニューフェイスとして山城新伍、山口洋子(ともに故人)らと前後して銀幕デビュー。以来、順風満帆の人生と見られてきたからです」

 著書で明かされる秘話の中で、特筆すべきは鶴田浩二さん(故人)との不倫に関する回想だ。

「昭和38年、22歳だった佐久間は国民的な人気を博していた14歳年上の鶴田浩二との関係が疑われました。彼女は自著で、この件について〈私は男性に心を惹かれるとき、仕事ぶりやプロ意識に対する尊敬や憧れが、愛情に変わる場合が多いのです〉と、妻子ある鶴田と不倫関係にあったことを認めているんです」

 もっとも佐久間は〈お互いの気持ちが冷めたわけではないのですが、私のほうから終止符を打ったのでした〉と、数年後に自ら別れを切り出したことも明かしている。

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