「MLBは100億円は下らない収入を得たと推定」 各国で公式戦を断念したMLB…「大谷に熱狂している日本には市場がある」
入場料だけで1試合10億円
MLBは、スポンサー収入以外に日本側の主催者・読売新聞社へチケットの興行権を売る形で利益を確保している。
「仮に1試合の入場料を1人あたり2万円とすれば、ドームは4万人以上の観客を収容できますから約10億円。その額がチケット興行権の一つの基準になります。今回、読売は巨人と阪神の4試合と公式戦2戦で計6試合分の主催者になっていますから、MLBは最低でも40億円分を売ったという計算になります」
これ以外にも、MLBはグッズ収入などのライセンス収入が見込める。
実際、東京ドームに特設されたMLB公式グッズ売り場には、ユニホームなどを求めるファンで長蛇の列ができた。購入までに最長で4時間待ちのケースもあったというから、驚くばかりである。
小林氏が続けて言う。
「MLBは今シーズンにメキシコやフランス、プエルトリコなどで公式戦を行うことを計画しましたが、最終的には成立しませんでした。それだけの市場が各国にはなかったわけですが、大谷に熱狂している日本にはある。去年のワールドシリーズは、日本でもアメリカに匹敵する視聴者数だったといわれています。現地ではゴールデンタイムに放送していて、時差の関係で日本では朝っぱらからやっているにもかかわらずです」
開幕戦を終えて帰国したドジャースは、いよいよワールドシリーズ連覇に向けての苛酷なシーズンへ本格的に突入する。
後編【「ドジャースがもくろむ大谷の使い方は……」 投手復帰の時期、来シーズンの展望について専門家が徹底解説】では、投手・大谷の復帰時期などと併せ、ドジャースの来シーズンの展望について報じる。