【介護特集】「低栄養」「嚥下機能低下」高齢者が気をつけるべき大切なポイント

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 人生100年時代と言われる昨今、毎日元気で仕事に励み、趣味や地域の活動にいそしんでいる高齢者も少なくない。一方で、家族の介護を受けながら自宅で暮らしている人や、家族に先立たれた独り住まいの不安さから、あるいは家族の負担を軽減すべく、介護施設で暮らす人など、選択はそれこそ十人十色でさまざまだろう。

 そうした介護の最前線ではどんなことに留意すればよいのだろうか。以下のご提案をヒントに、一緒に考えてみませんか。

 たとえば食事のとき、何かの拍子にちょっとむせてしまうことが増えたような気がする。いつもと変わらない食事を摂っているのに、心なしか喉につかえた感じがして飲み込みづらい。何だか食欲がわかず、出された食事を残すようになった──。

 年齢を重ねるにつれ、食に関する悩みや不安をつのらせている人は少なくないのではないか。

 実際、介護施設では介護する側も入居者の方も、切実な問題として直面しているようだ。

 住友林業グループの介護付有料老人ホーム「グランフォレスト学芸大学」(都内目黒区)支配人の内川裕亮氏によると、

「やはり一番気を使うのは、入居者の栄養管理ですね。もちろんお出ししている食事はカロリー計算をしていますが、その食事をきちんと召し上がれないかたもいらっしゃるので、いかに適切な量のカロリーを摂っていただくかに腐心しています」

 2017年にオープンしたこの施設は62室あり、現在はほぼ満室。58歳から101歳まで8割が女性で、要介護認定の度合いからいえば平均で1.7だ。対する職員数は、通常は要介護者3名に対して1名のところ、こちらでは2対1と手厚い体制になっている。

「お腹が空かないと食事の量も減ってしまうため、自由に参加できて頭の働きや身体によいレクリエーションを工夫しています」

 また、1976年に一般財団法人日本老人福祉財団が開設した介護付有料老人ホーム「浜松ゆうゆうの里」(静岡県浜松市・小口明彦理事長)は、全261室に夫婦含めて291名が入居(7月末時点)。65歳から100歳まで、3分の1が要介護者、その多くは1か2の軽度認定だ。ご主人を亡くされ、1年前から入居している守屋道子さん(83)も、

「毎日楽しく暮らしていますが、認知症で要介護1の認定を受けているのでその進行具合は気になります。それに、やはり栄養を考えると食事のことも大事ですよね」

 と語り、介護職員として勤務する藤田英子さんもこう言う。

「入居者の健康診断を年2回やっていますが、栄養値が低い人や、とりわけカリウムが乏しいケースも少なくないため、常に気がかりです」

 カリウム欠乏が続くと脱力感、筋力低下、食欲不振、骨格筋の麻痺などを発症するため、高齢者にとっては深刻だ。

3つの予防の柱

 こうした高齢者の食事や栄養管理に関して、嚥下機能の低下した高齢者に対する栄養管理方法を研究テーマとしている県立広島大学地域創生学部地域創生学科健康科学コースの栢下淳教授が、

「嚥下機能が何歳から低下するかは一概に断言できませんが、厚生労働省が行っている『国民健康・栄養調査』報告の中に食事中の様子という項目があり、これが1つのデータになります」

 と、こう解説する。

「たとえば、半年前に比べてかたいものが食べにくくなったと自覚している人の割合が40代だと8%ですが、50代は16%、60代では25%、そして70代以上では36%に増えています。やはり高齢者になればなるほど、そういう自覚が強まってくるのです」 

 食事の際、食べるという行為には2つのプロセスがあり、それぞれ別の機能が必要だ。すなわち口に入った食べ物を咀嚼する機能と、それを飲み込む嚥下機能。かたいものが食べにくくなったということは、2つの機能が低下していることを意味する。

「高齢者では一般的に、2つのどちらか一方だけということはなく両方ともに低下することが多いと考えられます。咀嚼機能については、歯の状態も影響しますし、噛む力が弱まるということもある。より注意が必要なのは嚥下機能で、これが低下すると誤嚥を起こしてしまう。本来は食道に入るべき食べ物をきちんと嚥下できず気管に入ってむせてしまう。液体でもこれが頻繁に起きる人は嚥下機能の低下が心配です」

 むせるばかりか、誤嚥性肺炎まで起こすとさらに深刻だ。

 また、こうした機能低下で留意すべき点はほかにもある。

「かたいものが食べにくくなると、自然とやわらかいものが増える。するとどうしても炭水化物が増えてしまい、タンパク質や脂質の割合が減ってしまう。タンパク質は筋肉のもと。高齢になれば体重が減りやすくなりますが、それは筋肉量が減ること。摂れる食事の量も減りますし、タンパク質を若い人と同じ量を摂取しても、高齢者のほうが筋肉になりにくい。つまり、高齢者ほどタンパク質が必要なのです」

 摂れる食事の量が減っても、必要な栄養素をバランスよく摂取することが大切なのは言うまでもない。その助けとして、栄養補助食品を上手に利用することも肝要だろう。

 と同時に、さらに大切なことがあると栢下教授はこう言う。

「やはり、歩ける人はできるだけ歩くこと。そして、まわりとコミュニケーションを取る。食事と運動と社会参加、この3つが予防の柱なのです」

 介護を受けながらでも自分らしく、明るく楽しく暮らすために。ぜひ参考にしていただきたい。

「誤嚥防止」「少量高カロリー」で大注目! ネスレ「アイソカル ゼリー ハイカロリー」ロングセラー大ヒットの秘密

 高齢になるほど食べ物を咀嚼する機能、飲み込むえん下機能がどちらも低下する。そのため、摂れる食事の量は減り、摂取カロリーも少なくなり体重も減少傾向となる。筋肉量も落ち、だからこそ筋肉のもととなるタンパク質が多く必要なのに、こちらも不足になりがち。

 県立広島大学の栄養学博士である栢下(かやした)淳教授のこうした指摘に、ではどう対処したらよいのだろう。

 そこで注目したいのが、少量でも高カロリーを摂取できる栄養補助食品だ。とりわけ、世界最大の食品飲料会社であるネスレは高齢者の栄養管理に役立つ栄養補助食品の豊富なラインナップで知られ、医療や介護の現場で利用され続けて30年以上の実績を誇る。それらの中から今回は、2009年の発売開始以来、すでに累計販売数1億個を突破(2010年1月〜2020年12月累計販売数量、ネスレ調べ)しているロングセラーの大ヒット商品「アイソカル ゼリー ハイカロリー」を紹介しよう。

 その魅力について、ネスレ日本株式会社のマーケティング&メディカルアフェアーズ統括部ONS(経口栄養補助)グループプロダクトマネジャー小島由梨さんがこう説明する。

「大きく分けて3つあります。1つ目は少量高カロリー、2つ目は飲み込みやすさ、そして3つ目は豊富なフレーバー(味)です」

 実際、容器は手のひらに収まるサイズで容量66グラムとごく少量ながら、この1個だけで150キロカロリーも摂取できる。同程度のカロリーを摂るには、米1に水5で炊く全粥でだいたい丼1杯分(約230グラム)。高齢者にとってはなかなか食べられる量ではないだろう。

「食感はつるりとした感じですが、口の中でくっつきにくく適度なやわらかさなので、とても飲み込みやすくなっています」

 消費者庁では、特別な用途に適した食品について厳格な審査にもとづきいくつかの表示許可を出しているが、この「アイソカル ゼリー ハイカロリー」12製品は、「えん下困難者用食品 許可基準II」の表示許可を2023年に取得し、「本品は、誤嚥防止を目的としたえん下困難者に適した食品」との表示を許されているだけに、安心して食べられるのだ。

 そして3つ目の魅力であるフレーバーの豊富さについてもこう言う。

「和風、洋風、フルーツ系で12種類の味があります。飲み込む力が弱まっていると感じておられるのは高齢者のかたが多く、あずき味やきなこ味などが人気ですね」

 こうした魅力を生み出すにあたっては、やはり技術的に相当の困難さがあったという。

「最初に申し上げた3つのポイントを同時に実現するには、技術的にかなり高いハードルがありました。ただカロリーを高くするだけでは不十分で、ゼリーが分離などせず適度な食感を維持できるよう安定性を保つ必要があります。また、高カロリーでありながらも美味しく召し上がっていただくためには味も重要です。絶妙なバランスで1つの製品に仕上げるためにかなりの試行錯誤を繰り返しました」

 開発の原動力となったのは、食べていただくかたの健康をサポートしたいという熱い想い。当初は病院・介護施設向けに、最近では在宅での要介護者の利用も増えてきたというが、

「とくに在宅介護の場合、ご家族も栄養管理にはご苦労されていると思いますし、召し上がれる食事の量が少なかったり、えん下機能が低下しているかたの栄養状態を少しでもよくするためのお助けアイテムとしてご活用いただければと願っています」

 利用にあたっては医療従事者のアドバイスも重要。ぜひ、お試しを。

■提供:ネスレ日本

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