M-1準優勝「バッテリィズ」快進撃のワケ 業界で評判になっているのは「アホ」ではなく「ツッコミ」の方
一気に知名度アップ
バッテリィズの勢いが止まらない。昨年末の「M-1グランプリ」で準優勝を果たし、一気に知名度を上げた彼らは、そこから順調に活躍を続けている。
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「M-1」では、寺家が話す内容についてエースが知識不足からズレた反応をしてしまう漫才を披露して、審査員や観客を大いに沸かせた。それをきっかけにして彼らは世間の注目を浴びることとなり、多くのメディア出演の機会を得た。
彼らはサントリーの緑茶ブランド「伊右衛門」のCMにも起用された。その中で、漫才で見せた通りの関係性を生かしたやりとりを披露しており、視聴者の間で大きな話題となった。
特に、「近藤勇」役のエースが「俺、誰!?」と驚くシーンは印象的だ。このCMでは、バッテリィズの出囃子の曲でも知られるガガガSPが書き下ろした新曲「ケセラセラ」が使用されている。
バッテリィズが順調に活躍を続けている最大の理由は、もちろん「M-1」で結果を残したことだ。だが、それだけではない。「M-1」の舞台で彼らが見せた漫才は、単にネタとして面白かっただけではなく、それぞれのキャラクターを視聴者に印象づける絶好のプレゼンになっていた。
彼らの漫才では、寺家がエースに対して何かを教えようとするが、エースがそれを理解できずに頓珍漢な返答をしてしまうという構成になっている。このやりとりを通じて、エースのちょっと抜けたところがあるが憎めない感じが伝わってくる。
彼は漫才のためにそのキャラクターを演じているわけではなく、もともとそうした素質を持っているため、バラエティ番組などに出演した際にも、自然体でその個性を発揮することができる。結果として、そのキャラクターが受け入れられ、面白がられ、幅広い層に支持されている。
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