「亡くなった元県民局長の“私的文書”を誰が盗んだか特定できる可能性も」 斎藤元彦知事を追いつめる「新たな一手」とは

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「誰が窃取したか特定できる可能性」

 そもそも問題の告発文書は、元局長が昨年3月に報道機関に送付した後、県庁内の公益通報窓口に内部通報。しかし県は早々に「核心的な部分が事実ではない」として、元局長を停職3カ月の懲戒処分に付した。

「告発文が報道機関に送られて間もない昨年3月下旬、知事の最側近である片山安孝元副知事(64)が元局長を事情聴取し、使っていた公用PCを押収した。井ノ本氏はこの押収PCから情報を抜き取ったとみられ、片山氏も百条委で、質問されたわけでもないのに元局長の私的な情報を一方的に証言しています」(前出のベテラン県議)

 また片山氏は事情聴取の際、「誰から聞いたんや、全部名前言え」「(昇級を)どないしようかいな」などと迫り、元局長に自白を促したとも報じられている。

「井ノ本氏に対する捜査が進めば、彼に情報窃取を指示した人物の解明や、人事課の金庫内に保管されているとされる元局長のPCも解析対象になるはず。このPC本体やサーバーへのアクセス権者、そしてパスワードを知っていた人間は分かっている。解析の結果によっては、PCからプライベートな情報が抜き取られた日時だけでなく、誰が窃取したかも特定できる可能性がある。全体像を明らかにしないことには問題の本質には迫れません」(同)

 情報漏えいに問われるべき人物は、本当は誰か。最終決戦の時が迫りつつある。

週刊新潮 2025年3月20日号掲載

ワイド特集「いい日旅立ち」より

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