高額商品券をドケチな石破首相がなぜ配布? 永田町でささやかれる指南役は「ドンの息子」

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「石破首相は人にメシを食わせない人」

 自民党のウラ金問題には厳しい姿勢で臨んできた石破茂首相(68)が1年生議員に「お土産」として10万円の商品券を配っていたことが発覚し、政権は窮地に立たされている。依然、「政治とカネ」が問題視されている折も折に高額な商品券を渡すというセンスには目を覆うしかないが、一方で素朴な疑問が残る。永田町では“ケチ”として知られる石破首相が、一体なぜそんな大盤振る舞いをしたのか。誰かの入れ知恵があったのではないだろうか――。

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 石破首相は3月3日、1年生議員計15人を首相公邸に招き、夕食をごちそうする懇談会を開くのに先立ち、お土産としてそれぞれに10万円分の商品券を配布した。お土産代だけで〆て計150万円。しかも、その原資は全て首相のポケットマネーだというのだから、随分と“太っ腹”である。しかし、石破氏を総裁選で支えたさるベテラン議員はこう首をかしげるのだ。

「石破首相は人にメシを食わせない人です。総裁選で支援した仲間の中には、“なんで首相になったのに、酒の一杯もおごらないんだ”と騒いだ連中がいるくらい。誰かが“1年生議員にはごちそうしておけ”とアドバイスしたのでしょうし、お土産を渡すのなんて、どう考えても気の利かない本人の考えではありません」

 3日の懇談会は石破氏と1年生議員のほか、林芳正官房長官(64)と橘慶一郎(64)及び青木一彦(63)両官房副長官も同席していた。そして目下、この「官邸幹部3人衆」の中の一人に“疑惑の目”が向けられているのだ。

石破首相とは切っても切れない関係

「自民党内の一部では、商品券配布の発案者は一彦氏だといわれています」

 と、明かすのはさる自民党関係者である。

「一彦氏は、自民党参議院議員会長を務めた青木幹雄さん(故人)の長男です。幹雄さんは第2次小渕改造内閣と第1次森内閣で官房長官の職にありましたが、一彦氏は内閣官房長官秘書官や公設秘書として幹雄さんを支えた経験をもつ。その一彦氏なら石破氏に官邸の流儀を伝えられる、というわけです」(同)

 ドケチの首相が総額150万円の商品券を新人議員に配ったのは、参院のドンで、気配りの人として知られた幹雄氏の息子・一彦氏の助言に従ったからだというのだ。

「鳥取県・島根県選挙区への合区後、初の参院選に一彦氏が臨んだ際、鳥取を地盤とする石破氏は一彦氏の当選のために尽力しています。生前の幹雄氏は恩義を感じ、それ以来、石破氏を推すようになりました。幹雄氏は2018年の総裁選でも、当時の参院竹下派を動かして、石破支持に回らせた経緯があります」(政治部デスク)

青木氏の事務所に聞くと……

 石破氏と青木親子は切っても切れない関係であり、

「昨年の総裁選でも一彦氏は選対本部長代理として動いています。石破氏も、その一彦氏からの助言とあればむげにするわけにはいかなかったのです」(前出の自民党関係者)

 一彦氏の事務所に聞くと、

「当方としてはお答えしておりません」

 との回答が。もっとも、過去、石破氏以外の首相も商品券を配布していたという。3月19日発売の「週刊新潮」ではそれらの証言を含め、自民党の“慣例”と疑われる「商品券問題」について、4ページにわたって特集する。

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