センバツ優勝校を徹底予想! 連覇か覇権奪回か、最有力の“3強”チームと「ダークホース」をピックアップ

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次点の注目校は? 有力校のいないゾーンはラッキー?

 以上を「第1グループ」とすれば、ここから取り上げるチームは、彼らを追いかける「第2グループ」といえるだろう。その筆頭格は、智弁和歌山(和歌山)だ。

 先発の渡辺颯人(3年)、リリーフの宮口龍斗(3年)。いずれも本格派右腕で、継投が確立されている。正捕手の山田凛虎(2年)は攻守ともに力があるほか、野手のレベルも高い。昨秋の近畿大会決勝で東洋大姫路に敗れたものの、それ以外は危なげない戦いぶりだった。順調に勝ち進めば、準々決勝で東洋大姫路と対戦する。昨秋のリベンジを期す思いは強いだろう。

 組み合わせ抽選の結果、「第1グループ」が唯一入らなかったゾーンでは、早稲田実(東京)、高松商(香川)、日本航空石川(石川)、東海大札幌(北海道)が有力だ。

 早稲田実は、エースで左腕の中村心大(3年)ら昨夏の甲子園を経験したメンバーが多く残り、伝統的に乱戦に強い。早稲田実と初戦で対戦する高松商は、140キロ以上のスピードを誇る投手を複数人揃えており、近年のチームの中でも最も実力があると評判だ。

 日本航空石川は、エースの蜂谷逞生(3年)と大型右腕の保西雅則(2年)がチームの要となっている。これに対する東海大札幌は、左腕の矢吹太寛(3年)、右腕の高橋英汰(3年)と左右の本格派投手が揃っている。総合力は、東海大札幌がわずかにリードしているが、4校とも勢いに乗れば、「第1グループ」を脅かす“ダークホース”になりそうだ。

【第97回選抜高校野球の日程】

<大会第1日>
柳ヶ浦(大分)vs二松学舎大付(東京)
花巻東(岩手)vs米子松蔭(鳥取)
健大高崎(群馬)vs明徳義塾(高知)

<大会第2日>
敦賀気比(福井)vs滋賀短大付(滋賀)
横浜(神奈川)vs市和歌山(和歌山)
青森山田(青森)vs沖縄尚学(沖縄)

<大会第3日>
大垣日大(岐阜)vs西日本短大付(福岡)
山梨学院(山梨)vs天理(奈良)
壱岐(長崎)vs東洋大姫路(兵庫)

<大会第4日>
広島商(広島)vs横浜清陵(神奈川)
エナジック(沖縄)vs至学館(愛知)
千葉黎明(千葉)vs智弁和歌山(和歌山)

<大会第5日>
早稲田実(東京)vs高松商(香川)
聖光学院(福島)vs常葉大菊川(静岡)
滋賀学園(滋賀)vs浦和実(埼玉)

<大会第6日>
日本航空石川(石川)vs東海大札幌(北海道)

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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