「大谷のメジャー1年目よりもチームに溶け込んでいる」 佐々木朗希の英語力を上達させた“元同僚”の存在

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 待ちに待ったビッグイベントである。3月18日、19日に東京ドームで行われる、ドジャースのメジャー開幕戦。昨年、ワールドシリーズを制したドジャースはカブスと対戦する。すでにすさまじい過熱ぶりだが、気になる“令和の怪物”は――。

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オープン戦で好投

 大谷翔平(30)に山本由伸(26)、そして佐々木朗希(23)と、3人もの日本人選手を擁するドジャースの試合だから、チケット争奪戦も熾烈(しれつ)だ。スポーツ紙デスクによれば、

「昨年末から数回に分けて抽選や先着でチケットが販売されましたが、いずれも1時間足らずで売り切れ。ネットの特設ページには常に30万~40万人が待機している状態でした」

 今月9日には、少しでも多くの観客をということで、柱などで視界が遮られる“見切り席”のチケットも売り出されたが、

「発売開始時には6万人以上が待機していた」(同)

 本戦のほかにも15日には巨人、16日には阪神とのプレシーズンゲームが開催される。当面、球界の話題はドジャース一色に染まるだろう。

 とりわけ取り沙汰されているのは、“ルーキー”佐々木の初登板だ。

 在米記者が解説する。

「今月4日、佐々木選手はレッズとのオープン戦に登板し、3回無失点と好投しました。首脳陣も安堵していましたね。入団1年目のルーキーであれば、3~5イニングの登板で十分、及第点ですから。デーブ・ロバーツ監督は佐々木選手のことを“未完成”だと明言していますが、これは伸びしろがあるということ。いずれにしろ、期待を背負っているのは間違いありません」

“通訳なし”でチームメイトと談笑

 ところで、佐々木の周囲には、メジャー入りした日本人選手に欠かせないはずの通訳が見当たらない。大谷にはあの水原一平がいたし、例の事件後は球団職員のアイアトンが担当している。山本にも専属の通訳が付いているのだが、

「佐々木選手には専属通訳はいません。ベンチ入りできる通訳は、1言語につき2人まで。大谷と山本両選手の担当者で、すでに枠が埋まっているのです」(前出の在米記者)

 えっ、それでは新天地でニッチもサッチもいかないのでは?

「佐々木選手はロッテ時代、チームメイトで元メジャーリーガーのポランコ選手(33)から英語を学んでいました。日常会話のみならず、野球用語やスラングに至るまで“これは何と言うのか?”と熱心に聞いていた。ポランコ選手も“佐々木の英語は完璧だ”と認めるほど上達したそうです」(先のスポーツ紙デスク)

 コツコツと、来たる日に備えていたわけだ。

 先の在米記者も証言する。

「監督と打ち合わせをする際や会見など、微妙なニュアンスの表現を要する場合には、アイアトンや球団スタッフ、または佐々木選手がロッテから引き連れた英語のできるトレーナーが通訳をしています。しかし、ナインとの会話では通訳不要です。大谷選手や山本選手がいないロッカールームでも、佐々木選手は積極的にチームメイトの談笑の輪に加わっています。また、メジャーリーグにはアメリカ人だけでなく、メキシコ人などのスペイン語話者も少なくありませんが、彼らとのコミュニケーションもスムーズなのが目を引きます」

 英語の師、ポランコもドミニカ共和国出身のスペイン語話者である。

「現在の様子を見る限り、水原一平が付きっきりだった大谷選手のメジャー1年目のときよりも、チームに溶け込んでいますよ」(同)

週刊新潮 2025年3月20日号掲載

ワイド特集「いい日旅立ち」より

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