テンションが低くてリアクションは皆無…それでも「飼っている亀との日常」を描いたコミックエッセイが話題沸騰の理由

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「よくぞ描いてくれた!」
「待ってました!」
「首がもげそうになるくらい、何度もうなずきながら読んでいます」

 読者から寄せられる感想は、絶賛と賞賛ばかりというコミックエッセイが話題を呼んでいる。『亀に無視され続けています』(産業編集センター)は、自宅で飼っている亀との、ほのぼのとした、それでいてシュールな日常を描いた作品だ。著者のカメユさんに話を聞いた。

亀は飼いやすい

 実際に飼う。テレビやSNSなどのメディア、映画やドラマにもよく登場する。関連した書籍がいくつもある……で連想するペットというと、犬か猫が最初に来て、あとは鳥やリスなどの小動物と続くだろうか……。

 だが、ちょっと待った!

 海や川、森林から砂漠まで、地球上のあらゆる場所で生息し、約2億年前に誕生したとも言われている、その歴史は人類よりも古い「亀」の存在を忘れちゃいませんか! と、幼少期から常に自宅で亀を飼ってきたオジサン記者も、思わず鼻息が荒くなる……って、実は亀も鼻息が荒くなるのをご存じだろうか(詳細は作中で)。

 そりゃ確かに常にテンションは低い。尻尾を振ったりじゃれついたりと、犬や猫のように飼い主への愛情表現もない。愛嬌もなければ、リアクションも皆無――でも飼ってみれば分かる、亀の不思議な魅力と可愛さを、カメユさんは見事に描き切ってくれた。亀好きのオジサン記者にもたまらない1冊である。

「見つけて頂いて光栄です(笑)。今年で飼い始めてから19年目なんですが、小学校5年の時から世話を続けています。ウチの“亀ちゃん”も、常に無表情で何を考えているか分からないし、エサを食べるのも下手。でも、反応はないけど、見ているだけで可愛くて」

 カメユさんが飼っているのは、ミシシッピアカミミガメのオス。

「もともとペットが欲しいと思っていたのですが、“手間もかからないし、長生きだから”という理由で両親を説得して2匹、買ってもらったんです(笑)」

 値段は1匹600円! 小5だったカメユさんの手のひらに乗るほどだった。それが今や、甲長19センチ、体重約1キロに成長した。作品中では「亀ちゃん」と呼ばれているが、カメユさんの家に来た2匹にはそれぞれ絶妙な(?)名前があるのだが、詳細はぜひ作品で。

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