専門医が厳選した「10の抗がん食材」とは? お勧めの食べ方、効果まで徹底解説

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コンビニ飯を食べない

 ここまで、「抗がん食材」について説明してきましたが、斯(か)く言う私自身は、急激な血糖値上昇を防ぐ意味で、「10の抗がん食材」を中心に野菜を先に食べるベジタブルファースト、あるいは“野菜スープファースト”の食べ方を実践しています。

 あとは、「コンビニ飯」をやめました。まず、コンビニ弁当には揚げ物などAGEが多く含まれる食品が目立ちます。また先述した、加工の程度が非常に高く、がんを招くとの研究結果がある超加工食品がコンビニには溢れています。昔はよく、コンビニで蒸しパンなどを買って食べたりしていましたが、医者の不養生ではいけないので一念発起し、現在、コンビニで買うのはミネラルウォーターくらいです。

 最初は辛かったですが、もうすっかり慣れました。いまでは、脂っこいコンビニ弁当を食べたいという気になりません。“不純物”を体が受け付けなくなっているのです。

 できる限り「食材そのもの」を味わうことこそが人間にとっては自然な食生活であり、がんをはじめとする病気の予防につながる。この、単純にして重要な「食の真実」が、“コンビニ飯断ち”を実践してみて、改めて身に染みているところです。

佐藤典宏(さとうのりひろ)
帝京大学福岡医療技術学部教授。1968年生まれ。九州大学医学部卒業。日本外科学会専門医・指導医、がん治療認定医。米国ジョンズ・ホプキンス大学医学部留学、産業医科大学助教などを経て現職に。これまで、すい臓がんを中心に1000例以上の外科手術を行ってきた。『がんにも勝てる長生き常備菜』『専門医が教える最強のがん克服大全』などの著書がある。

週刊新潮 2025年3月13日号掲載

特別読物「専門医が厳選 『がん』を遠ざける10の食材」より

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