専門医が厳選した「10の抗がん食材」とは? お勧めの食べ方、効果まで徹底解説
フルーツジュースが危険な理由
また、野菜をゆでた場合、そのゆで汁を捨ててしまうと、「第6の栄養素」として注目され、がんの予防にも欠かせない食物繊維などの成分も一緒に捨ててしまうことになるので、サラダでは味気ないという方は、ぜひ野菜スープを作って野菜の栄養を丸ごといただくようにしてください。
野菜と並び、フルーツを多く食べる方はがんのリスクが低いとのデータがあるのですが、気を付けてほしいのは、フルーツを取るのであれば「ジュース」ではなく、やはり「生」がいいという点です。
コンビニなどで売られている「100%ジュース」は、いかにも健康に良さそうな響きがあります。しかし、食物繊維などはジュースにする過程で失われてしまい、果糖ばかりが残ります。果糖は摂取し過ぎると肝臓で脂肪に変換され、この脂肪を使ってがんが転移することが分かっています。
十分なたんぱく質を
最近では、「フルーツ」は生で食べればがん予防に役立つものの、「フルーツジュース」を多く飲む方はがんになりやすいともいわれています。従って、例えば、忙しい朝にリンゴジュースを1杯飲んで仕事に向かうという“健康法”を実践されている方がいたら、ジュースではなく、代わりにぜひリンゴを丸かじりして出かけてください。飲食にかかる時間は大して変わらないはずです。
さらに、抗がん効果とは直接関係ありませんが、がんと戦うためにはたんぱく質の十分な摂取も欠かせません。たんぱく質が不足して筋力が落ちると、手術後の合併症のリスクなどが高まり、がんになってからの生存期間の長さにも影響を及ぼします。1日に体重×1.2~1.5グラム、体重が50キロの人であれば60~75グラムのたんぱく質を取るようにしてください。量の目安は、肉であれば手のひら大のものに含まれるたんぱく質が約20グラムです。
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