宮城でも今井でも高橋宏でもなく…MLBが次に狙う意外な投手 今オフ渡米要求でも「拒絶できない」球団事情とは?

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メジャーはポスティング移籍の容認待ち

 野球日本代表「侍ジャパン」は3月5~6日に行われたオランダ代表との強化試合2試合で、いずれも完封リレーで白星を飾った。2連覇が懸かるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開催を来春に控え、投手陣はベストメンバーでなくても世界に誇るクオリティーがあることを、改めて見せつけた格好だ。特にオリックスのエース宮城大弥投手(23)と西武で昨季、奪三振王に輝いた今井達也投手(26)はメジャー球団の垂涎の的。今回は代表入りしなかった高橋宏斗投手(22)を含めた3投手に対し、複数の米球団は本格調査を進めるなどし、所属球団のポスティングシステム容認待ちになっている。

 一方で今、この3人よりも早期に渡米する可能性があるとして急浮上してきた存在がいるという。その投手とは――。

 京セラドーム大阪のスタンドに陣取ったメジャー球団のスカウトにとっては、日本球界の投手たちは宝の山に映っていた。宮城は第1戦に先発登板し、3回をパーフェクトに抑えた。今回のメンバーでは前回の2023年WBCの唯一の経験者で、チームで2年連続の開幕投手を務める左腕は、今すぐにでもメジャーでローテーションの一角を担えると評される力を存分に示した。

 今井は第1戦の4番手で登板し、2回を無安打と力でねじ伏せた。国内フリーエージェント(FA)の取得は順調なら宮城が28年オフ、今井は27年オフとなる。ポスティングシステム移籍が容認されるならば、その前年か。今季を含め、宮城はあと3シーズン、今井はあと2シーズンで見納めということになる。

 さる大リーグの西地区の球団スカウトがこう語る。

「ともに1年でも早くメジャーに来て欲しい投手です。複数球団の争奪戦になることは間違いありません」

 宮城はかつてオリックスで先輩だった吉田正尚外野手(レッドソックス)と山本由伸投手(ドジャース)のポスティング移籍を間近で見てきた。さらに今季は同学年で親交が深い佐々木朗希投手がロッテからドジャースに移籍した。メジャーを目指すなという方が無理な環境だ。

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