「迷惑ママ」ぶりを暴露された横澤夏子の“弱点”とは? 頼れるママタレから一転、自らが「鼻につく女」に

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タレントとしての「正解」に溺れすぎる怖さ 「イヤな女」の解像度の高さに見る希望

 pecoさんは横澤さんのことが嫌いなわけではない。「夫が寝たあとに」で横澤さんと共演した際は、ぺこりゅうカップルのブレイク前からの仲で、「優しくて丁寧」と横澤さんのことをベタ褒めしていた。それだけにpecoさんも、困っていることをどう切り出すかは迷っていたのではないだろうか。それこそSNSで真っ暗な背景に、「いつも私ばっかりでモヤモヤしちゃう」みたいな思わせぶりなことを書くママは、「イラつく女」ネタの格好の材料になりかねない。人が見ている場所で、聞かれたらサラッと話す、というスマートなやり方にとどめたのは大人の対応である。

「ぽかぽか」でpecoさんのコメントを受けて、横澤さんは自身のことを「一番嫌なママ友~!」と言い、自虐でその場を収めていた。それはタレントとして、最適解の対応だったといえる。でも自分が正しく見られるかどうかが気になる横澤さんにとって、気が気でなかったことだろう。

「anan」2022年の連載では、仲良しの滝沢カレンさんとの会話から学んだこととして、「『仲がいいから言うんだけど』ということを、しっかりと伝えておくようにしましょう」と書いていた横澤さん。美しい正論だが、一般的な正論や正解ばかりを重んじ、目の前の人を軽んじていては「鼻につく女」になってしまうことを示したのが、今回の一件ではないだろうか。

 あれだけ解像度の高い「イヤな女」を演じられる彼女の観察眼はすごい。人のみっともなさに気付く人は、人の小さな気遣いにも気付く人のはず。「子どもがぐずっているのに、見ているだけの母親」ネタを、今の横澤さんならどう演じるだろう。一見正しくない行動を取るママを物笑いの種にするのではなく、その背景にあるSOSの芽に気付く優しさを、見せてくれると信じたい。

冨士海ネコ(ライター)

デイリー新潮編集部

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