「迷惑ママ」ぶりを暴露された横澤夏子の“弱点”とは? 頼れるママタレから一転、自らが「鼻につく女」に

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男女でキャラを使い分け 他のタレントとのやりとりに見る横澤さんの「正解」率の高さ

 といっても、横澤さんの仕事における「正解」率は実に高い。他のタレントとの共演を見ていると、実に聞き上手で盛り上げ上手だ。なっちゃんの出ている動画は安心して見られる、と視聴者からの評価も高く、他者からの高い評価によって、「正解病」が強化されていってしまったのかもしれない。

 例えばYouTubeひとつとっても、相手のタレントの性別によってキャラの打ち出し方を変えている。ミキティに対しては一貫して「後輩キャラ」を崩さない横澤さんだが、他のタレントに対しても、「できない私」を開示して相手を立てることが多い。

 ママタレとして先輩のくわばたりえさんには、婚活時代の前のめりで強引なエピソード。未婚の先輩であるハリセンボンには、新婚旅行での失敗談。それは「女がイラつく女」を持ちネタにする、女に厳しい女という印象を変えるのに有効だ。てきぱきして要領良く見える私だけど、その性格ゆえに大失敗しちゃって、という弱い部分を見せられれば親近感を与えることができる。

 一方で私生活における男性相手には、芸人としての「人に厳しい」キャラを貫いている。渡部建さんがMCを務めていた「王様のブランチ」(TBS系)では、「夫のお小遣いは月3000円、1日100円でやりくりしてほしい」と発言しプチ炎上。坂上忍さんMCの「バイキング」(フジテレビ系)のコメンテーター時代は、もし浮気したらという質問に対して「夫が一番嫌なことを三つしてから別れる、社会的にも家族や友達にも」と回答して盛り上げた。ここには女性と共演する際に見せる「弱さ」は無い。

 横澤さんのお母様はスクールカウンセラーとのことだが、カウンセリング本などでは「男性は解決、女性は共感を求める」という言説が定番だ。「正解」を求める横澤さんは、まさにその定説をなぞっているのではないか。女性には「弱い私」に同情させるという「共感」を求めるということだ。それによって互いの連帯感は増す。

 しかし、その人が何を求めるかは性別で決められるものではない。もしかしたらpecoさんだって、「子どもの食事にお風呂に、わたしたち働くママって大変よねー」という共感ではなく、「お家を汚してしまうと大変だから外食にしましょう」という解決策を待っていたのかもしれないのに。

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