彼女はいつも人肌の温かさを求めていた女性だった――62歳で孤独死した女優を作家・五木寛之が振り返る
現代では他人への接触はセクハラだと注意される――。人との距離が広がりつつある今であれば、作家・五木寛之さん(92)が聞いた女優・大原麗子さん(1946~2009)の行動は、人々にどう受け止められるだろう。
五木さんが振り返る「熱い時代」には、「人々は接触し、肉体をぶっつけ合い、口から泡をとばして議論」していたという。そんな時代に生きた女優は、五木さんにどんな顔を見せていたのか。
五木さんの最新刊『忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉』(新潮選書)から一部を抜粋・紹介する。...