自主製作映画「侍タイムスリッパー」日本アカデミー賞の最優秀賞受賞なるか 主演「山口馬木也」は大河に出演決定

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 3月14日に授賞式が開催される日本アカデミー賞。注目は「侍タイムスリッパー」が何部門で最優秀賞を受賞するかだ。昨年8月にたった1館で公開が始まった自主制作映画だが、口コミで評判が広まり、全国300館以上で上映。今もスクリーンにかけられている超ロングランの人気作だ。おかげで主演の山口馬木也(52)には仕事が殺到しているのだとか。

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 日本アカデミー賞の15部門の優秀賞はすでに発表済みだ。各部門の最優秀賞は、その中から選ばれる。「侍タイムスリッパー」は、作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、照明賞、編集賞の7部門で優秀賞を受賞している。映画業界では快挙といわれているが、上には上がいる。

 松竹の「正体」は、作品賞はもちろん主演男優賞の横浜流星、監督賞の藤井道人、助演男優賞の山田孝之ほか12部門で優秀賞を受賞。東宝ほかの「キングダム 大将軍の帰還」も主演男優賞の山崎賢人ら10部門で優秀賞を受賞している。業界関係者は言う。

「日本アカデミー賞の最優秀賞は映画製作に従事するアカデミー会員の投票によって選ばれますが、会員の2割ほどを東宝、松竹、東映の社員が占めているため、大手3社の作品が有利と言われてきました。『侍タイムスリッパー』は安田淳一監督が貯金と車を売ってひねり出した製作費2600万円で作られた低予算映画で、7部門で優秀賞を受賞しただけでも快挙と言われているんです」

 興行収入はすでに9億円を突破したという。

来年の大河でメインキャスト

「大ヒットと言っていいでしょう。2018年に公開されて大ヒットした自主製作映画『カメラを止めるな!』は、日本アカデミー賞で8部門の優秀賞を受賞しておきながら最優秀賞を受賞したのは編集賞のみでした。『侍タイムスリッパー』は“第2のカメ止め”という声もありますが、作品としてはこちらのほうが上という声も少なくない。そのため、これまで『侍タイムスリッパー』を受賞から外した映画賞には疑問の声すら上がりはじめています。“映画産業の発展と振興”を掲げる日本アカデミー賞ですから、いくら自主映画とはいえ無視すれば大義を失いかねません」

 とはいえ、優秀主演男優賞を受賞した山口には、すでに仕事が殺到しているという。

「来年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に柴田勝家役で出演することが発表されました。同じ織田家の家臣ながら信長亡き後は豊臣秀吉と対立することになるので、メインキャストの1人と言っていいでしょう。キャスト発表も、信長役の小栗旬、信長の妹・お市役の宮崎あおいらと並んで山口が発表されました」

 人気俳優の仲間入りだ。

「成宮寛貴が殺人鬼を演じる配信ドラマ『死ぬほど愛して』(ABEMA SPECIALチャンネル)では、犯人を追う警部補役を演じるそうです。身長180センチで渋みもありますから、さらに仕事は増えるでしょうね」

 俳優デビューは1998年の日中合作映画「戦場に咲く花」だった。

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