「今やるべき話なのか?」の声も 「選択的夫婦別姓」議論に表れる与野党の思惑 国民&維新は「立民との共闘はない」と明言

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国民民主党はダンマリ

 先の衆院選で制度導入を掲げた国民民主党は、といえばダンマリを決め込む。

「最近は政党支持率で立民を上回ることも多い。夏の参院選を前に自民党支持の保守層を取り込む意向で、支持組織の連合は制度導入を望んでいますが、党幹部は“立民に近づく理由はない”と明言しています」

 教育無償化で勢いに乗る日本維新の会は、ここでも自民党と歩調をそろえる。

「ウチは実務的な観点から、旧姓使用に法的効力を付与せよとの考え。立民との共闘はあり得ない」(党幹部)

創価学会は冷ややか

 加えて、野田氏が頼みとする公明党の今後も微妙だ。

 与党幹部が肩をすくめる。

「斉藤鉄夫代表は“同姓を強制しているのは日本だけ”と強気だけど、支持母体の創価学会は冷ややか。選挙で力を発揮する女性部が“家庭をバラバラにする気か”と否定的で、斉藤氏はいずれ腰砕けになるね」

 対する自民党では推進派の野田聖子元総務相らと、旧姓の通称使用拡大の独自法案を主張する高市早苗前経済安保相など慎重派の駆け引きが続いている。

「別姓制度は良くも悪くも政局に与えるインパクトが大きい。執行部は党内議論が“石破おろし”の種火になることを恐れているよ」

 与野党ともに中身は二の次のようだ。

週刊新潮 2025年3月13日号掲載

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