「トランプ詣で」が続くゴルフ界で…リブゴルフからPGAへの「出戻り出場」が増えそうな理由

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PGAとDP、リブゴルフへの態度に差

 リブゴルフが創始されるやいなや、巨額の契約金を受け取ってPGAツアーやDPワールドツアーから離れ、リブゴルフへ移籍していった選手たち。彼らに対し、モナハン会長が厳しい態度を取ってきたことは周知の事実だ。

 有無を言わさず、PGAツアーのメンバーシップを即刻停止。PGAツアーの大会には出場できないように規定し、リブゴルフ選手を完全シャットアウトしてきた。

 一方、欧州のDPワールドツアーは当初、PGAツアーと歩調を合わせていたが、米欧対抗戦のライダーカップを見据え、強い選手を欧州チームに加える必要性も考慮して、リブゴルフ選手に対する間口を実質的に広げている。

 条件は、DPワールドツアーのメンバーシップを取り戻すための申請を提出すること、規定された罰金を支払うこと、一定のサスペンション(出場停止期間)を経ることなど。これらを満たせば、リブゴルフ選手であってもDPワールドツアー出場が認められるケースは徐々に増えつつある。

 英メディアによると、2025年は「ジョン・ラームやホアキン・ニーマンなど9名のリブゴルフ選手がDPワールドツアーに出場する」とのこと。

リブゴルフで振るわずDPへ戻る

 PGAツアーには、そうしたカムバック制度が依然として見られない。それなのに、冒頭で紹介したローリー・カンターなるリブゴルフ選手は、なぜ、PGAツアーが誇る旗艦大会に出場できるのか。

 英国出身のカンターは、これまでにPGAツアーのメンバーになったことは一度もなく、そもそもの主戦場はDPワールドツアーだった。2022年にリブゴルフへ移籍し、クリークGCというチームに所属してフル参戦。だが、成績は振るわず、2023年は遊軍とされ、シーズンエンドの予選会も失敗。リブゴルフで戦う術を失った。

 だが、カンターには古巣のDPワールドツアーで戦う道が残されていた。昨年1勝、今年も2月に1勝を挙げ、3月の南アフリカ・オープン選手権では惜敗。その時点で世界ランキングは42位へ上昇し、トップ50圏内に食い込んだことで、プレーヤーズ選手権の出場資格を獲得した。

 PGAツアーにおいて、リブゴルフの出場経験がある選手に唯一規定されているのは、「リブゴルフで最後に戦った日から1年以上が経過していること」だが、カンターはこれも満たしている。

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