なぜ「秋広優人」に阿部監督は辛らつなのか 「あいつの聞きたくない話ばかり入ってくる」…「中田翔」との自主トレにも疑問の声が
チーム史上最高額の70億円大補強に沸く阿部巨人。今シーズンの目標はもちろん連覇と昨季逃した日本一の達成だが、もうひとつのミッションは「4番」の育成だ。今オフにメジャー移籍が確実視されている岡本和真内野手の後継者が見あたらない。近年、その有力候補との期待をかけられながら今一つ伸び悩んでいるのが高卒5年目・秋広優人選手(22)である。今年こそ悲願の開幕一軍を目指すが、肝心の阿部慎之助監督からは“塩対応“が継続中。その裏側を探った。
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【写真】秋広選手と中田翔内野手との丸刈りツーショット。秋広選手が阿部監督にタメ口をきいた決定的瞬間も
秋広は千葉県出身。二松学舎高校からドラフト5位で巨人に入団した。何と言っても最大の魅力は、プロ野球ではあのジャイアント馬場(馬場正平・1955~59年在籍)以来となる身長200センチ超えのサイズ。早くから長距離砲として球団から大きく期待されたことは、1年目のオフシーズンに、かつてあのゴジラ松井が付けていた背番号55を背負わされたことが何よりも証明している。愛称は「メガ・ゴジラ」「シン・ゴジラ」。3年目の2023年には一軍で、主に一塁手として121試合に出場。クリーンナップを打ち、10本塁打、打率.273とブレイクを果たした。昨季はレギュラー定着と、さらなる飛躍を期待され、6年ぶりに春のキャンプで臨時コーチを務めた松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)からも、「3割、40本を打ってもなんら不思議のない選手」と評価されたのだが……。結局、出場は26試合、打率.261で本塁打はゼロ、打点はわずか1と、散々な結果に終わった。
監督にタメ口
より一層の奮起が期待される今季だが、阿部監督からは秋広を評価するコメントが出てこない。本人は「プロに入って開幕一軍というスタートがなかった。(オープン戦で)しっかりアピールして1年通して一軍にいて試合に出続けられるように頑張りたい」と意欲満々だったが、オープン戦7試合(3月9日時点)で、打率は.211、本塁打はゼロ。3月9日の阪神とのオープン戦(甲子園)では2打席無安打1三振の結果に、阿部監督は「秋広がもう、(バットの)芯に当たらなくなってきたから、そろそろ潮時かなと思います」と厳しい評価を下した。
このように、阿部監督の秋広への評価は辛らつだ。オープン戦の前、チーム初の対外試合(2月18日・那覇・対DeNA)で秋広は、2打席連続弾を放つなど強烈にアピール。開幕カードでもあるヤクルトとのオープン戦(1日・東京ドーム)でも9回無死満塁のチャンスに適時二塁打を放ち、ともにサヨナラ勝ちの立役者になった。しかし、(DeNA戦の後)秋広が「1打席、1打席が勝負なので」と囲み取材に答えているところに通りすがった際、阿部監督は「調子に乗ってるんじゃないぞ!」とバッサリと切り捨てた。秋広が慌てて「俺、調子に乗ってませんよね」と記者に問いかける一幕も。「他のコーチ陣たちからも秋広への厳しい声は多い。阿部監督は“あいつ(秋広)の聞きたくない情報ばかり入ってくる“とぼやいていたこともあったそうです」(巨人担当記者)。
阿部は二軍監督時代、試合に負けた後に選手に罰走を命じるほど、体育会系の「鬼軍曹」として知られる。
「一方の秋広は現代っ子らしく、ホワーンとしている。時に監督にタメ口をきいてしまうこともあるほどです。昨年は遅刻を連発し、監督から“3軍に落としたい”と言われたほど。ケミストリーが合わないんです」(同)
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