高田馬場「20代女性」刺殺 「女性を介抱していた男が警察にねじ伏せられて…」目撃者が明かした緊迫の逮捕劇
3月11日の午前10時前、JR高田馬場駅からほど近い路上で20代の女性が男に刃物で刺され死亡する事件が起きた。現場は語学学校や学習塾の立ち並ぶ、学生街らしい雰囲気を感じる場所だ。普段は静かな路地裏で、いったいなにが起きたのか。一部始終を見ていた男性に話を聞くことができた。
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【写真を見る】事件現場は広範囲に規制線が張られ、物々しい雰囲気
静かな路地裏に響いた女性の叫び声
インタビューに応じてくれたのは、女性の刺された現場から100mほど離れた建設会社で働く男性だ。
「このあたりは通学時間になると学生さんたちの行き来で賑やかになりますが、それ以外の時間帯は人や車の通りはそれほど多くありません。事件のあった時間帯も、ちょうど学生さんの出入りがひと段落して静かな時間帯でした」
朝8時過ぎに出社し、机に向かっていた男性が、女性の叫び声を聞いたのは9時55分頃のことだった。
「“ギャー!助けてー!”と女性のつんざくような悲鳴が聞こえたんです。急いで事務所2階の窓から、声のあった方を見ると、女性がうつ伏せで倒れているのが見えました」(目撃者の男性)
ただ、事務所の窓からは女性がなぜ倒れているのかまでは判別できなかったという。実際には、男に刺され血を流して倒れていたのだが、それも事務所からは分からなかったそうだ。
「前の道路はあまり広い通りではありませんから、バイクが女性にぶつかって倒れてしまったのかな、と。最初はそんなふうに思っていました」(同)
10分ほどしてパトカーが到着
女性の周りには既に、介抱をしているように見える人の姿があった。
「女性のすぐそばで介抱している様子の黒い服装の男性が1人と、電話をしたり、スマホを触っている男性が2人、合わせて3人ぐらいの人影がありました。手助けしている人もいるようだし、我々が出ていく必要はなさそうだね、と。そんな話を従業員としていたのですが…」(目撃者の男性)
10分ほどして到着したパトカーから降りた警察官がとった行動は、男性にとって予想外のものだった。
「制服を着た警察官2人が、介抱をしていた男性と話をしたあと、その男性を地面にねじ伏せ取り押さえたのです。その時はどうしてだろう、と驚きました」(同)
実はその介抱をしていたように見えた40代の男こそ、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された人物だったのだ。
「男はその場で女性を刺したと認め、現行犯逮捕されたとのことです」(社会部記者)
まさかの展開について男性はこう回想する。
「周りにいた別の男性も、まさか目の前の男が刺した張本人だとは思っていなかったんだと思いますよ。もしそうだと分かっていれば、その場から逃げるか、取り押さえようとしたと思いますので」(目撃者の男性)
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