娘の「パパ、顔が怖い!」で目が醒めた…気がついたら泥沼に「オンカジ」の恐怖を体験者が自戒を込めて告白

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辞めるきっかけは娘のひと言

 結局、山田さんは23年12月31日に行われた「RIZIN.45」で足を洗ったというが、気になるのは収支と、足を洗ったきっかけだ。

「8カ月ほどでしたが、入金総額は3300ドル(約48万2000円)ほどで、出金総額は1700ドル(約25万8000円)。立派な赤字でしたが、借金をするほどまでは行きませんでした。23年のおおみそか、試合結果に一喜一憂しながら家で『RIZIN』を見ていたんですが、娘から『パパ、顔が怖い!』と言われたんです。よくよく考えたら、興奮しながら過ごしているようで、観戦が終わるとそれしか楽しみがなく、何だかむなしい日々でした。飲み屋に行く機会は減ったものの、家で飲めるので酒の量自体は増えました。賭けて飲みながら観戦していると、自然に声が大きくなり、ヤジを飛ばしたりして、家族からはよく『うるさい!』と注意されるようにもなりました。あれだけ入れ込んだのに、結局、24年の年明けに出金できたのは1万円ほどでした」

《オンラインカジノは、海外の事業者が合法的に運営しているものであれば、日本国内で、個人的にこれを利用しても犯罪にならないと考えていませんか?》

 警察庁の公式サイトでは、こう続く。

《海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です》

 そして、こう呼びかけている。

《バカラ、スロット、スポーツベッティング等、その名称や内容にかかわらず、オンライン上で行われる賭博は犯罪です。絶対にやめましょう》
《※ 賭博罪 賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料 常習賭博罪 常習として賭博をした者は、3年以下の懲役》とも記されている。

 オンカジが違法であることはもはや言うまでもない。某球団の人気選手の関与が取りざたされたり、福岡県警がソフトバンクの関係者から任意で事情を聴いていることが報じられたりしている。「NPBのみならず、ほかのプロスポーツ競技団体は徹底的に選手や関係者の調査を行い、膿を出し切るべき」と、山田さんは語る。

デイリー新潮編集部

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